著者
岡 真一郎 平田 大勝 光武 翼 東 裕一 岡本 敬司 渡邉 恵子 衛藤 真由美
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.31, no.2, pp.321-324, 2016

〔目的〕末梢性および心因性めまい患者に対する前庭リハビリテーション(Vestibular Rehabilitation: VR)の効果を比較した.〔対象〕めまい患者25名(心因性:PS群9名,末梢性:PE群16名).めまい重症度,Berg Balance ScaleおよびDizziness Handicap Inventory日本語版(DHI-J)を用いて,めまい症状と障害の程度を評価し,介入前後の比較から効果量を求めた.〔結果〕VRの効果量は,PE群ではすべての評価で高い効果,PS群では自律神経評価,DHI-Fが中等度,DHI-Eが低い効果であった.〔結語〕VRは,PE群のめまい重症度と障害の改善,PS群ではめまい症状および機能障害の改善に有効な可能性がある.
著者
岡本 敬司 野崎 剛弘 小牧 元 瀧井 正人 河合 啓介 松本 芳昭 村上 修二 久保 千春
出版者
一般社団法人 日本心身医学会
雑誌
心身医学 (ISSN:03850307)
巻号頁・発行日
vol.41, no.5, pp.369-375, 2001-06-01 (Released:2017-08-01)
参考文献数
16

栄養状態の回復期にカルニチン欠乏および高CPK血症をきたした神経性食欲不振症を報告した.症例は30歳女性.入院時体重は19.6kg(-57%標準体重).入院時より高度の肝機能障害を認めたが, 栄養状態の改善に伴い入院30日目には正常化した.しかし, そのころよりCPKが上昇しはじめ, 入院時は正常範囲にあった血清カルニチン濃度が正常の半分以下まで低下した.その後, 摂食量の増加にもかかわらず, 血清カルニチン濃度はわずかに上昇したのみで, CPKも漸減しただけであった.そこでカルニチン製剤を投与したところ, CPK, カルニチンともに速やかに正常化した.神経性食欲不振症の栄養状態の回復期におけるCPKの上昇とカルニチンの関連を考察した.