- 著者
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鍋倉 賢治
小井土 正亮
青柳 篤
岡部 正明
辻 俊樹
濵谷 奎介
- 出版者
- 一般社団法人 日本体育学会
- 雑誌
- 日本体育学会大会予稿集
- 巻号頁・発行日
- vol.67, pp.167_1, 2016
<p> サッカーの勝敗は、選手個人のボールを扱う技術の正確性、チーム戦術に負うところが大きい。選手がボールを扱う局面に目を向けると、一瞬のスピードやジャンプ力、当たり負けしない体幹の強さが求められ、これが局面における相手との勝敗に影響する。さらに、このようなスピード、パワー、クィックネスといった運動能力を90分という長い時間、間欠的に繰り返し発揮し続けなければならない。そのため、選手の持久的な能力を客観的なデータを用いて評価することは非常に重要な意味を持つ。そこで本研究では、プロサッカー選手の持久性体力を評価し、サッカー選手に求められる持久力の基礎的知見を得ることを目的とした。対象は2016年シーズンJ1リーグ所属チームのGKを除く25名(23.7 ± 4.5歳)である。トレッドミルにおいて漸増負荷試験を行い、呼気ガスパラメーターを測定し、最大酸素摂取量(VO2max)などを評価した。全員のVO2maxの平均値は58.5 ± 4.4ml/kg/minであり、別に測定した一流大学選手よりもやや低く、他国プロサッカー選手とほぼ同等であった。今後、ゲーム中の運動量や心拍数と合わせて検討していくことで、要求される持久力などが明らかになるものと期待される。</p>