著者
岩上 さやか 杉原 素子
出版者
日本保健科学学会
雑誌
日本保健科学学会誌 (ISSN:18800211)
巻号頁・発行日
vol.17, no.3, pp.151-158, 2014-12-25

本研究は,回復期リハビリテーション病棟に入院した脳血管障害患者がその入院生活時に何をきっかけに自身の生活に再び目を向けることができたのかを探ることを目的とした。入院生活時に自身の病前生活に目を向けていたと判断され,現在地域生活を行っている3名に対し,半構造化面接を行い得られた資料の分析を行った。資料の内容分析を通して5つの共通項目が得られた。それらは「病前生活での自身の役割の明確な再認識の機会」と「作業療法場面での家事活動」が,生活に目を向けるきっかけとして,「病前の具体的な役割の存在」「前向きな考え方」「病気の体験を今後の生活にプラスに活かす姿勢」が,きっかけを導く背景の項目として挙げられた。このことから,患者一人ひとりの病前の役割や習慣的な活動を訓練に活かす事が,生活に目を向けるきっかけとなる可能性が示唆された。今後,患者の病前生活の情報を得る技能が必要になると思われた。
著者
谷山 牧 若林 和枝 保母 恵 渡部 瑞穂 岩上 さやか 藤田 千春
出版者
国際医療福祉大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2021-04-01

現在、日本では生活保護受給者(以後, 受給者)に対して福祉から就労に向けての支援が行われているが、受給者のうち就労可能と判断され支援を受けても,実際に就労し生活保護から外れるものはごくわずかである. また, 医師により就労可能との判断を得たものであっても, 身体的, 精神的, 社会的健康の準備状態が整っていないものも多い. 就労支援の内容は自治体によって異なり, 受給者の心身の準備段階や個別性に配慮した支援が十分に行われているとは言い難い状況である. 本研究の目的は, 生活保護受給者の就労に向けた心身の準備段階のアセスメントとその段階に応じた就労支援プログラムの作成と評価を行うものである.
著者
岩上 さやか 杉原 素子
出版者
日本保健科学学会
雑誌
日本保健科学学会誌 (ISSN:18800211)
巻号頁・発行日
vol.17, no.3, pp.151-158, 2014-12-25 (Released:2017-10-27)

本研究は,回復期リハビリテーション病棟に入院した脳血管障害患者がその入院生活時に何をきっかけに自身の生活に再び目を向けることができたのかを探ることを目的とした。入院生活時に自身の病前生活に目を向けていたと判断され,現在地域生活を行っている3名に対し,半構造化面接を行い得られた資料の分析を行った。資料の内容分析を通して5つの共通項目が得られた。それらは「病前生活での自身の役割の明確な再認識の機会」と「作業療法場面での家事活動」が,生活に目を向けるきっかけとして,「病前の具体的な役割の存在」「前向きな考え方」「病気の体験を今後の生活にプラスに活かす姿勢」が,きっかけを導く背景の項目として挙げられた。このことから,患者一人ひとりの病前の役割や習慣的な活動を訓練に活かす事が,生活に目を向けるきっかけとなる可能性が示唆された。今後,患者の病前生活の情報を得る技能が必要になると思われた。