著者
岩上 将史 伊藤 孝行
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告知能と複雑系(ICS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.104, pp.33-40, 2008-10-23

SNS を利用して個人間でお金の貸し借りをするソーシャルレンディングでは,返済不履行のリスクが個人の貸し手に委ねられる.ソーシャルレンディングは比較的新しい分野であるため,仕組み自体は経験的に設計されていることが多い.本論文では特に利率の決定方法を提案する.本手法では,借り手が所属する複数のグループの返済遅延の確率分布を考慮した,尤度によるベイズ推定を用いて利率の調整を行う.そして,本手法での利率決定による影響について,エージェントを用いて実験的に解析を行う.本手法により,借り手の返済履歴が多くなるほどバラつきの少ない利率決定が可能となる.その結果,リスク(利率毎の返済遅延率の分散)が少ないことを望む貸し手に対しては取引成立数を増やすことが可能となる.In social lending, in which an individual lends or borrows money using an SNS network, a person who lends money must take a risk that the money won't be returned. Since social lending is a comparatively new field, very few studies have been made. Therefore, we present an experimental assessment of the influence of the updating of an interest rate using Bayesian estimation, which takes into consideration the influence of groups with agents. Our method decreases dispersions of the delay of the borrower in payment with the increasing loan history of the borrower. As a result, when the lenders are risk-averse (risk means the dispersions of the delay of the borrower at each interest rate), the number of transactions increases. Therefore, our method is effective because it can cause the transactions of lenders who are risk-averse to increase.
著者
岩上 将史 伊藤 孝行
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. AI, 人工知能と知識処理 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.208, pp.39-44, 2008-09-09

SNSを利用して個人間でお金の貸し借りをするソーシャルレンディングでは,債務不履行のリスクが個人の貸し手に委ねられる.ソーシャルレンディングは比較的新しい分野であるため,仕組み自体は経験的に設計されていることが多い.本論文では特に利率の決定メカニズムを提案する.そして借り手が所属するグループの返済確率分布を尤度に加えたベイズ推定を用いた利率の更新による影響について,エージェントを用いて実験的に解析を行う.また,借り手をグループに所属させることによる返済遅延率への影響についても考察する.本手法により,借り手の返済履歴が多くなるほどバラつきの少ない利率決定が可能となる.その結果,リスク(利率毎の返済遅延率の分散)が少ないことを望む貸し手に対しては取引成立数を増やすことが可能となる.一般的には貸し手はリスクを避ける傾向があるため,リスク回避型の貸し手の取引成立数を増やせる本手法は有効であると考えられる.