著者
岩佐 和晃 伊藤 晋一 大山 研司 佐藤 卓 富安 啓輔 横尾 哲也 益田 隆嗣 平賀 晴弘 奥 隆之 吉良 弘 倉本 義夫
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2011-04-01

電子の遍歴-局在転移、電子多極子秩序、さらに磁気・電荷秩序相と接する超伝導などの非自明な電子物性の機構解明には、磁気モーメントのミクロな秩序と揺らぎの観測が重要である。長年その目的に供されてきた中性子散乱法は、近年の線源性能の向上や高束線ビーム化により、従来は検出できなかった散乱シグナルの観測へと進展している。本研究では、ブリルアン散乱法や偏極中性子利用も視野に入れてこれまでアクセスできなかった測定への進化を目指しながら、遍歴-局在のデュアリティー性を示す近藤格子、鉄系超伝導の相図と磁気相関、ワイルフェルミオン系などを明らかにする成果を得た。
著者
岩佐 和晃
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

物質の性質・新機能を明らかにする基礎科学分野において、温度などの環境の変化に伴う物質の状態変化である相転移の研究が必要である。磁性や電気伝導性の相転移に伴い物質の原子配列(結晶)構造をも変化する現象が見られる。本研究では、希土類元素と隣接原子から供給される電子が互いに強く混ざり合う化合物における電子相転移と結晶構造変化の物理的機構について、構造的なダイナミクスの観測から明らかにすることを試みた。