著者
藤原 正義 朝隈 進 桝谷 充男 中村 多一 中村 清子 岩崎 忠昭
出版者
公益財団法人 日本心臓財団
雑誌
心臓 (ISSN:05864488)
巻号頁・発行日
vol.28, no.1, pp.23-26, 1996-01-15 (Released:2013-05-24)
参考文献数
9

ゴルフプレー中に発症した急性心筋梗塞(以下AMI)症例について検討した.対象は1978年1月1日から, 1 9 9 4 年1 月3 1 日まで当科に入院したA M I患者1,153名のうちゴルフプレー中に発症した13例(すべて男性,平均60.7±11.9歳).AMI全体に占める割合は,1.1%.ゴルフを含めたスポーツ中の発症例32例中では41%を占め,原因として最も多いスポーツであった.13例中何らかの冠危険因子を有していた者は11例.前駆症状は4例にあり,そのうち運動負荷テストを含めたメディカルチェックを受けていた者は1例のみであった.前駆症状のない者でメディカルチェックを受けていた者はいなかった.冠動脈造影は11例に施行され,1枝病変6例,2枝および3枝病変がそれぞれ2例,左冠動脈主幹部病変1例.発症時期は,春から夏,秋から冬にかけてに多かった.ゴルフは運動強度も低く比較的安全で気軽に楽しめるスポーツと思われやすい.しかし,プレー中にAMIが発症する可能性もあり,冠危険因子を多く持つ中高年男性プレーヤーが多いことより,メディカルチェックが必要と考えられた.
著者
峰 隆直 福武 尚重 小亀 孝夫 鈴木 洋 小正 尚裕 大柳 光正 安冨 栄生 岩崎 忠昭 西山 利正 荒木 恒治
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.84, no.2, pp.293-295, 1995-02-10 (Released:2008-06-12)
参考文献数
6
被引用文献数
2 1

症例. 59歳.男性.発熱にて発症.入院時白血球数23400/μl (peak 33800/μl),好酸球26% (max 78%),肝機能異常を認めた.血清学的沈降反応にてイヌ回虫抗原に沈降線を認め,イヌ回虫幼虫移行症と考えチアベンダゾール投与を行ったところ,白血球数,肝エコー所見,肝機能の改善を認めた.本症は牛レバーの生食により感染し,チアベンダゾールが有効であったイヌ回虫幼虫移行症の興味深い1例と考えられた.