著者
大井 和裕 義平 邦利 荒木 和美 落合 爲一 中野 昭夫 佐竹 元吉 今吉 有理子 岩渕 久克
出版者
日本食品化学学会
雑誌
日本食品化学学会誌 (ISSN:13412094)
巻号頁・発行日
vol.18, no.3, pp.174-182, 2011-12-15 (Released:2017-01-27)
参考文献数
15

Five samples of lavenders including four different varieties were collected in Hokkaido Furano area from five different populations. The flowering tops of the samples were soaked into dichloromethane and the extracts were analyzed using GC/MS. Fifty four peaks were observed and 45 of them were identified or their reasonable structures were estimated. Most abundant components common to all samples were linalyl acetate (1), linalool (2), lavandulyl acetate (3), coumarin (4), (E)-β-farnesene (5), 7-metheoxy coumarin (6). Statistical analyses (a clustering analysis, a principal component analysis) were performed on the abundance of the 54 components. The results were as follows: (1) Chemical profiles of the samples which belong to the same variety collected at the same site were essentially the same regardless their collecting time of the day. (2) The difference in the variety resulted in different chemical profile.
著者
秋山 正行 片倉 友義 渡邊 武俊 今吉 有理子 池田 三知男 市橋 信夫 大西 正展 岩渕 久克
出版者
日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 : Nippon shokuhin kagaku kogaku kaishi = Journal of the Japanese Society for Food Science and Technology (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.59, no.2, pp.76-83, 2012-02-15
参考文献数
12
被引用文献数
1

(1) ゲーブルトップ紙容器の透過香気成分を捕集するガラス製装置を作製した.<BR>(2) グレープティーの透過香気成分の捕集条件を検討した結果,SPMEファイバー種:PDMS/DVB,捕集温度:10℃,捕集時間:30分間,捕集タイミング:24時間静置後,に設定した.<BR>(3) ノンバリアとバリア容器種間で,香気成分量に差が認められるグレープティーの透過香気成分を明らかにした.特にエステル類において差が顕著であった.<BR>(4) 容器種間で透過香気の匂い強度が顕著に異なる,6種の匂い成分(ethyl 2-methylpentanoate, ethyl butanoate, ethyl 2-methylbutanoate, ethyl 3-methylbutanoate, ethyl 2-methylpentanoate, methyl anthranilate)を明らかにした.
著者
今井 則夫 市原 敏夫 萩原 昭裕 玉野 静光 今吉 有理子 岩渕 久克 鈴木 幸雄 中村 幹雄 白井 智之
出版者
日本毒性学会
雑誌
日本トキシコロジー学会学術年会 第33回日本トキシコロジー学会学術年会
巻号頁・発行日
pp.138, 2006 (Released:2006-06-23)

【目的】亜酸化窒素は、無色、無臭のガスで、日本を含めた20カ国以上で食品添加物(噴射剤)として用いられている。日本薬局方にも収載されており、吸入による安全性試験は多数報告されているが、経口投与による報告はない。そこで今回、F344ラットに亜酸化窒素を28日間経口投与し、毒性学的影響を検討した。【方法】亜酸化窒素は気体でそのまま経口投与することは不可能であるため、米国で市販されている亜酸化窒素を含有するホイップクリームを6週齢のF344ラット(雌雄各群6匹)に0, 2.5, 5.0および10 g/kg/day(亜酸化窒素として0、16.8、33.6、67.1 mg/kg/day)の用量で28日間強制経口投与した。また、亜酸化窒素だけではなく、クリームそのものおよび気体の容積による影響が考えられることから、亜酸化窒素を含まないクリームだけを10 g/kg/dayで投与する群、クリーム10 g/kg/dayに亜酸化窒素量にほぼ相当する容積の空気を加えた群も設定した。投与期間中、体重、摂餌量および摂水量を週1回測定した。投与最終週に尿検査および眼科学的検査を行った。投与期間終了後、腹部大動脈より採血し、得られた血液および血漿を用いて血液学的検査、血清を用いて血液生化学的検査を行った。また、放血致死させた後に剖検を行い、採取した主要器官の重量を測定するとともに、全身諸器官の肉眼的病理学検査および病理組織学的検査を実施した。【結果】亜酸化窒素含有ホイップクリームの10 g/kg/day(亜酸化窒素67.1 mg/kg/day)投与で、いずれの検査項目においても亜酸化窒素投与による毒性学的影響を認めなかった。【結論】亜酸化窒素の無毒性量(NOAEL)は雌雄とも67.1 mg/kg以上であると結論した。