著者
下村 明子 田中 秀樹 守田 嘉男 張 暁春 三宅 靖子 西田 千夏 島田 友子
出版者
愛知医科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011-04-28

障がい児の平均睡眠時間は8.61時間で健常児より約1時間以上短く,睡眠不足,昼夜逆転も多い。発達障がい児の養育者の平均睡眠時間は平日6.52時間で健常児の養育者より短く,睡眠不足は全体の52.7%,中途覚醒1回以上は80%前後で親子共に良好な睡眠状態ではない。両者の養育者のニーズの違いも明らかで,発達障がい児の養育者は親亡き後の生活保障,子どもの自立,障がいへの理解や支援を強く望んでいる。マットレス下設置センサーのデータから,発達障がい児の入眠困難,昼夜逆転,中途覚醒など健常児との違いが明確に示され,養育者の睡眠に対する意識を高めた。
著者
稲垣 絹代 白井 裕子 島田 友子 鹿嶌 達哉 井上 清美
出版者
名桜大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

野宿生活者の支援団体の協力を得ながら、名古屋、大阪、沖縄で炊き出しの場や入所施設で継続した健康相談活動を行った。野宿生活体験者との信頼関係を築きながら、彼ら自身の意志を尊重した相談活動を行うことにより、彼らの健康意識を高め、健康を維持し、向上しようと考える機会となっていた。研究者たちも、彼らと共に存在することで、支援の在り方を考える機会となり、支援団体の様々な工夫を学ぶ機会となった。
著者
小柳 弘恵 鶴巻 陽子 島田 友子
出版者
名桜大学
巻号頁・発行日
no.23, pp.109-115,

フリースタイル出産は、「自由な姿勢」「自由な場所」「自由な心」で出産するスタイルである。産婦が自分の本能に合わせて自発的に動くため、産痛は軽減され、過剰な医療介入がなく自分と胎児の力で出産することから「自分で産んだ」という感覚を持ち、出産満足度が高いといわれている。WHOの勧告でも「胎児の安全性が確保できれば産婦はできるだけ拘束のない自由な姿勢で過ごすことができるように配慮されるべき」と記されている。しかし、沖縄県内の産科施設でフリースタイル出産を導入している施設はあまりない。本年、本学に助産学専攻科が開設された。その記念事業としてフリースタイル出産介助法の講習会を開催した。分娩時の損傷も少なく産痛軽減効果、出産満足度が高いフリースタイル出産が沖縄県北部で普及することを祈念して企画したものである。本稿では、講習会の概要および受講者の感想と、そこから見出された沖縄県北部における助産実践能力の向上と「安全・安心・満足できる」出産・育児環境整備のために本学が担う役割について報告する。
著者
白井 裕子 佐々木 裕子 井上 清美 島田 友子 稲垣 絹代
出版者
愛知医科大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2011-04-28

1)野宿者の生活への参加観察等から、野宿者の健康や生活上における知恵や工夫について調査を行った。寒さ・暑さ対策、暴行を防ぐ、生活用品の入手方法、その場所に住まい続けるための方法(地域住民との関わり方)などが明らかになった。2)調査で明らかになった野宿者の知恵や工夫を、研究者らが行っている健康支援活動の中で、個々に紹介しながらその人の健康を高める方法をともに考えあった。3)梱包用エアーマットを活用した寒さ対策と、砂糖と塩でつくった経口補水液を活用した熱中症予防の方法について、野宿者に実際に生活の中で試してもらった。効果があったという意見も多く、野宿者に共通して広く紹介できることが明らかになった。