著者
伊藤 正次 嶋田 暁文 荒見 玲子 手塚 洋輔 松井 望 鈴木 潔 関 智弘
出版者
首都大学東京
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2015-04-01

本研究は、多元的に分立している国・自治体の行政機関相互の連携・協働の実態を把握し、効果的な連携手法を探究することを目的としている。研究の第3年度目となる平成29年度においては、前年度に引き続き研究会を開催してメンバーの視座の共有を図ったほか、学会の公募企画に応募し、研究成果の発信とピア・レビューの機会を得た。同時に、自治体に対する合同のヒアリング調査を実施した。具体的には第1に、平成29年5月28日に開催された日本行政学会に公募企画「多機関連携の行政学」を応募し、学界への研究成果の発信を行った。同企画では、研究代表者の伊藤正次、研究分担者の松井望、鈴木潔がそれぞれ報告を行い、青木栄一・東北大学大学院准教授を討論者に迎え、討論を行った。第2に、研究会を開催した。まず、日本公共政策学会の開催に合わせ、平成29年6月18日に富山市で通算第6回の研究会を開催した。そこでは、各自の研究分担の内容に関する中間報告を行い、研究全体のとりまとめに向けたスケジュール等を確認した。また、日本政治学会の開催に合わせ、9月24日に九州大学東京オフィスで通算第7回の研究会を開催し、研究分担内容の中間報告とそれに基づく討論を行った。さらに、後述の大牟田調査に合わせ、通算第8回研究会を平成30年3月6日に福岡市で開催し、次年度の研究方針に関する調整を行った。第3に、研究メンバー全員による調査を実施した。平成30年3月5日に大牟田市役所を訪問し、動物園行政、高齢者福祉行政等に関する多機関連携の現状と課題について聞き取りを行った。
著者
今村 都南雄 金井 利之 光本 伸江 佐藤 学 原田 晃樹 嶋田 暁文
出版者
山梨学院大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009

第1に、「自治の器」の縮小を「手段」として住民生活を維持し、地域社会の「看取り」を責任持って行うという、もう一つの「自治」のあり方"を提示することで、既存の「自治」観の問い直しを行った。第2に、複数の自治体を取り上げ、長期的なスパンで分析を行うことにより、「意図せざる結果」に満ちた「自治のダイナミクス」を描き出すことに成功した。第3に、そうした研究の蓄積は、「課題設定の次元」と「課題対応の次元」からなる公共サービス供給編制の多様性への着目を惹起し、新たな研究展開をもたらすことになった。