著者
山本 万里 佐野 満昭 松田 奈帆美 宮瀬 敏男 川本 恵子 鈴木 直子 吉村 昌恭 立花 宏文 袴田 勝弘
出版者
公益社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.48, no.1, pp.64-68, 2001-01-15 (Released:2010-01-20)
参考文献数
12
被引用文献数
24 26

本縞では,茶葉中の抗アレルギー作用が期待されるカテキンであるエピガロカテキン-3-O-(3-O-メチル)ガレート(EGCG3”Me)含量の品種,摘採期,製造法による変動を検討した.EGCG3”Meは,品種別では,'べにほまれ'およびその後代である'べにふうき','べにふじ'に多く含まれ,二番茶以降に増加することがわかった.また,製造法では,緑茶(不発酵茶),包種茶(軽発酵茶)では大きな差異はなかったが,紅茶(発酵茶)にすると消失した.これらにより,EGCG3”Meを活用するためには,'べにほまれ','べにふうき','べにふじ'の二番茶以降の茶葉を使用し,緑茶もしくは包種茶に製造する必要があることが示唆された.
著者
長谷川 隆則 森松 文毅 川本 恵子 日高 智
出版者
公益社団法人 日本畜産学会
雑誌
日本畜産学会報 (ISSN:1346907X)
巻号頁・発行日
vol.86, no.3, pp.343-350, 2015-08-25 (Released:2015-09-30)
参考文献数
28
被引用文献数
1

自給飼料活用の更なる推進のため,北海道ではイアコーンサイレージ(ECS)の利用検討が行なわれている.本研究では,ECS給与が肥育豚の産肉性に及ぼす影響を検討した.肥育豚(平均65.4kg)を6頭ずつ3区分し,市販配合飼料を給与した対照区,配合飼料80%+ECS 20%の混合飼料を給与したECS区,配合飼料60%+ECS 20%+デンプン粕主体エコフィードサイレージ(EFS)20%の混合飼料を給与したECEFS区を設け,平均117.9kgまで肥育した.飼料(乾物)要求率は,対照区とECS区では同等で,ECEFS区では全期間平均で有意に高かった(P < 0.05).各試験区の肉質は,背部皮下脂肪中のスカトール含量が,対照区と比較してECS区,ECEFS区で有意に低かった(P < 0.05).以上から,20%量のECSを配合飼料と置換しても生産性に影響なく,産肉の不快臭を減少させる可能性が示唆された.