著者
出口 幸一 西川 和宏 岩瀬 和裕 川田 純司 吉田 洋 野村 昌哉 玉川 浩司 松田 宙 出口 貴司 田中 康博
出版者
日本外科系連合学会
雑誌
日本外科系連合学会誌 (ISSN:03857883)
巻号頁・発行日
vol.38, no.6, pp.1186-1190, 2013 (Released:2014-12-25)
参考文献数
18

症例は85歳,男性.2006年に胃癌に対し幽門側胃切除術を施行された.術後補助療法としてUFTを1年間施行した.2009年7月に左副腎転移,傍大動脈リンパ節転移が判明し,化学療法を開始し一旦は腫瘍縮小を認めた.しかし徐々に腫瘍が進行し2011年7月には右副腎転移が出現した.2012年1月に誤嚥性肺炎を発症し入院した.入院後倦怠感悪化,食欲不振,難治性低Na血症,高K血症,好酸球増多症を認めた.当初癌性悪液質による症状を疑ったが,副腎不全も疑われたため,迅速ACTH負荷試験を施行し,Addison病と診断した.hydrocortisonの投与を開始したところ,症状の著明な改善を認めた.癌末期に副腎不全が発症した場合,症状が癌性悪液質によるものと酷似するため鑑別が困難である.両側副腎転移を有する担癌症例では,副腎不全を念頭におき,積極的に内分泌的検索を行うことが重要である.
著者
松尾 真樹 川田 純平 作山 秀
出版者
日本化粧品技術者会
雑誌
日本化粧品技術者会誌 (ISSN:03875253)
巻号頁・発行日
vol.54, no.1, pp.15-25, 2020
被引用文献数
1

<p>女性の社会進出に伴いメイク落としにも簡便性が求められ,アウトバスで使用できるクレンジングローションが普及してきている。一方,ローション剤型はコットン使用による摩擦感を感じやすく,耐水性化粧料に対するクレンジング機能は他剤型ほど期待できなかった。本特性は界面活性剤の性能によるところが大きいため,クレンジング機能向上と摩擦低減を両立できる界面活性剤の設計が望まれた。そこでわれわれはポリグリセリン脂肪酸エステル(PGFE)類に着目し,表面張力を指標としたPGFE 類のスクリーニング,製剤への安定配合およびその機能評価を行った。その結果,市場品で想定される配合量域において,PGFE の一種は従来の洗浄成分よりも低い表面張力を示し,さらに興味深いことに,スクリーニングにより得られた2 種のPGFE を特定の配合比率で併用した混合系は,単一成分系よりも低い表面張力を示した。また,PGFE の製剤安定化には,多価アルコールおよび補助界面活性剤の併用が有効であることがわかった。得られた製剤は従来製剤と比べてクレンジング機能が高く,摩擦感を低減でき,かつ保湿効果も高いことが確認された。</p>
著者
川田 純 寺田 弘 藤田 稔夫
出版者
化学同人
雑誌
化学 増刊 (ISSN:03685470)
巻号頁・発行日
no.116, pp.p1-239, 1989-09