著者
臼井 達哉 大松 勉 川野 竜司
出版者
東京農工大学
雑誌
挑戦的研究(萌芽)
巻号頁・発行日
2022-06-30

ヒトと同様に猫の高齢化が進むことで治療の機会が増えているが、病態解明につながる研究がほとんど進んでいない。そこで本研究では、猫の正常肺、腸管、肝臓および腎臓オルガノイドを搭載したマイクロ流路デバイスを作製し、猫から分離された新型コロナウイルスを含む様々なウイルスを灌流させることで多臓器への直接的な影響やウイルス遺伝子の増幅や変異パターンの時空間的解析を行い、猫の生体内におけるウイルス感染症に対する制御機構を明らかにすることを目的とする。
著者
清水 啓佑 宇佐美 将誉 溝口 郁朗 藤田 祥子 川野 竜司
出版者
一般社団法人 日本生物物理学会
雑誌
生物物理 (ISSN:05824052)
巻号頁・発行日
vol.62, no.5, pp.271-275, 2022 (Released:2022-11-25)
参考文献数
16

近年ナノポア計測技術の進展はめざましく,DNAナノポアシーケンサが実用化された.原理的には,この方法でタンパク質のアミノ酸シーケンスも可能であるため,ポリアミノ酸鎖の検出に最適なナノポアが探索されている.我々は最近,アミノ酸配列を人工設計したペプチドにより脂質膜中でβバレルナノポアを構築しポリアミノ酸鎖の検出に成功した.本稿では,その詳細について紹介したい.