著者
市原 純
出版者
帯広大谷短期大学
雑誌
帯広大谷短期大学紀要 (ISSN:02867354)
巻号頁・発行日
vol.52, pp.39-49, 2015-03-31 (Released:2017-06-16)
参考文献数
9

教育という営為は、本質的に権力性を帯びる。教育を原理的に考えようとするならば、権力性の問題と向き合わざるを得ない。本稿では、ミクロなレベルで、教育という営為に権力性の分析を内在化させる原理について、考察を試みる。三脇康生の理論によると、ミクロな場面での権力性分析は、教育者/分析者が後向きの想像力を持ち、制度における分析の内在性を維持し続けることによって可能になる。すなわち、教育者/分析者が自らの政治的な欲望を自己省察しながら、他人に対する想像力を更新し続ける「制度分析」が必要になる。本稿の後半では、ラボルド病院の実践を検討する。そして、人々の無意識の欲望が間接的に出会うことによって、人々の間に制度分析を喚起させる欲望が立ち上がることを確認する。教育者/分析者自身が、自己/他者の無意識の欲望と間接的に出会うこと。この出会いが先にあり、教育という営為は成立する。この出会いを意図的に組織化していく責任の根拠として、教育原理は言語化される。
著者
市原 純
出版者
北海道大学大学院教育学研究院附属子ども発達臨床研究センター
雑誌
子ども発達臨床研究 (ISSN:18821707)
巻号頁・発行日
vol.15, pp.67-80, 2021-03-25

市原(2016)は、若者たちへの継続的なインタビュー調査の結果から、保育職志望を断念していく過程と、そこへ影響を与えた各要素について分析している。市原(2016)では、保育者養成校の進学断念や中途退学、保育職への就職活動の失敗、保育職就労開始前の妊娠による就労断念といったケースを取り扱っている。保育職志望の若者の「学校から仕事へ」の移行過程を考える上では、いずれも重要なケースだったが、市原(2016)では保育職就労後の若者たちの経験を、取り扱うことができていない。本稿では、移行過程の只中にいる若者たちが保育職就労後に出会う経験として存在する、「新卒保育者の早期離職」に着目し、保育学・保育者養成分野での先行研究を調べてみたい。
著者
市原 純
出版者
一般社団法人 環境情報科学センター
雑誌
環境情報科学論文集 (ISSN:03896633)
巻号頁・発行日
vol.26, pp.295-300, 2012

<tt>本研究は、地方自治体における国際環境協力の実施に影響を及ぼす要因を明確にすることを目的とする。とりわけ、政治的要因、行政余力などの行政的要因および地域間の波及要因が環境協力の実施や関連予算額の決定に対して影響を与えるのか、計量分析により検討する。計量分析の結果、革新知事、職員数に占める環境関連職員の割合や地域間の波及要因が環境協力実施に影響を及ぼすこと、また、職員数に占める環境関連職員の割合が、環境協力予算額の決定に影響を及ぼすことが確認された</tt><tt>。 </tt>
著者
市原 純
出版者
帯広大谷短期大学
雑誌
帯広大谷短期大学紀要 (ISSN:02867354)
巻号頁・発行日
no.52, pp.39-49, 2015-03-31

教育という営為は、本質的に権力性を帯びる。教育を原理的に考えようとするならば、権力性の問題と向き合わざるを得ない。本稿では、ミクロなレベルで、教育という営為に権力性の分析を内在化させる原理について、考察を試みる。三脇康生の理論によると、ミクロな場面での権力性分析は、教育者/分析者が後向きの想像力を持ち、制度における分析の内在性を維持し続けることによって可能になる。すなわち、教育者/分析者が自らの政治的な欲望を自己省察しながら、他人に対する想像力を更新し続ける「制度分析」が必要になる。本稿の後半では、ラボルド病院の実践を検討する。そして、人々の無意識の欲望が間接的に出会うことによって、人々の間に制度分析を喚起させる欲望が立ち上がることを確認する。教育者/分析者自身が、自己/他者の無意識の欲望と間接的に出会うこと。この出会いが先にあり、教育という営為は成立する。この出会いを意図的に組織化していく責任の根拠として、教育原理は言語化される。
著者
市原 純
出版者
一般社団法人 環境情報科学センター
雑誌
環境情報科学論文集 Vol.26(第26回環境情報科学学術研究論文発表会)
巻号頁・発行日
pp.295-300, 2012 (Released:2014-09-20)
参考文献数
19

本研究は、地方自治体における国際環境協力の実施に影響を及ぼす要因を明確にすることを目的とする。とりわけ、政治的要因、行政余力などの行政的要因および地域間の波及要因が環境協力の実施や関連予算額の決定に対して影響を与えるのか、計量分析により検討する。計量分析の結果、革新知事、職員数に占める環境関連職員の割合や地域間の波及要因が環境協力実施に影響を及ぼすこと、また、職員数に占める環境関連職員の割合が、環境協力予算額の決定に影響を及ぼすことが確認された。