著者
平野 亮 原田 利宣 床井浩平
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.53, no.8, pp.2028-2035, 2012-08-15

本研究では,拡張現実感により現実空間における光源環境を再現し,その中で対数美的曲面をシミュレーションするシステムを開発した.具体的には,精密な拡散反射色で曲面の映り込みを再現するため,金属半球に反射した光源環境を球面調和解析した結果を用いてレンダリングを行った.また,開発したシステムを用いて,様々な光源環境下(晴天,曇天,夕日)における曲面の印象の違いに関する評価実験を行い,光源環境が曲面の印象に与える影響を明確にした.
著者
床井浩平 森木 大樹
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.47, no.5, pp.1558-1565, 2006-05-15

コンピュータグラフィックスにおいて自然現象や自然物体を表現することは,シーンの現実感を向上させるのに有効な手段である.なかでも積雪の表現は,季節感を表すのに重要な役割を果たす.しかし,任意のシーンを覆う雪の形状(積雪形状)の人手によるモデリングは非常に手間のかかる作業となる.このためシミュレーションなどによって,自動的に積雪形状を求められることが望ましい.本論文では,降雪を妨げる遮蔽物の有無や降下する雪の不規則な動き,および積雪後の雪の移動を考慮した,積雪形状の高速なモデリング手法を提案する.この手法は遮蔽物の検出と雪の不規則な動きの影響の算出にシャドウマップ法を用い,着地した雪を安定な位置へ移動させることによって最終的な積雪形状を決定する.本手法は降雪により刻々と変化する積雪形状を,リアルタイムに再現可能である.
著者
西祐貴 床井浩平
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2014, no.67, pp.1-6, 2014-03-06

本研究では,ユーザーが指定した任意の二点間に落雷アニメーションを生成するビジュアルシミュレーション手法の開発を行った.提案手法は,方向性を持った放電経路を,雷の進行方向を中心に分布する正規乱数をもとに生成する.また,これを強烈な発光源としてユーザーに知覚させるために,レンダリング時に放電経路に対してグローを生成する.提案手法はこれをリアルタイムで実行することにより,ゲームなどの対話的なアプリケーションの視覚効果として利用できる.