- 著者
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松田 貴雄
後藤 美奈
- 出版者
- 公益社団法人 日本栄養士会
- 雑誌
- 日本栄養士会雑誌 (ISSN:00136492)
- 巻号頁・発行日
- vol.60, no.3, pp.157-164, 2017 (Released:2017-09-26)
- 参考文献数
- 23
女性アスリートのパフォーマンス向上には無月経を引き起こすエネルギー不足の解消が必要である。女性アスリートの3主徴に加えて、相対的エネルギー不足が提案され、その結果として骨粗鬆症があり、同じく無月経になると考えられるようになってきた。婦人科は無月経の治療しかできないが、スポーツドクターとしてはエネルギー不足の解消を行い、骨粗鬆症を予防することが求められる。予防のためにはアスリートが自分で分かる指標が必要で成長期は1カ月ごとに身長・体重をチェックすべきである。成長ピークが無い群がハイリスクで疲労骨折を繰り返す。成長期の体格指標は肥満度であるが、アスリートではBMIで判断して、これが減少する場合は異常と判断する。相対的エネルギー不足はやせている選手だけでなく、骨格筋量の多い選手にむしろ多く認められる。エネルギー不足は各方面に影響しその結果、貧血やテストステロン低下が認められるためエネルギー不足の指標として用いることができる。