- 著者
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徐 忠傳
兵藤 宏
生駒 吉識
矢野 昌充
小川 一紀
- 出版者
- 園芸学会
- 雑誌
- 園芸学会雑誌 (ISSN:00137626)
- 巻号頁・発行日
- vol.69, no.2, pp.192-194, 2000-03-15
- 被引用文献数
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6
キウイフルーツ'魁密'(Actinidia chinensis)と'ヘイワード'(Acitinidia deliciosa)では果実の部位によって1-アミノシクロプロパン-1-カルボン酸(ACC)合成酵素遺伝子の発現, ACC含量およびACC合成酵素活性に大きい差が認められた.エチレン生成能の低い'ヘイワード'においてはACC合成酵素mRNAのレベルは外果皮で一番高く, 部位の違いが明確であった.一方エチレン生成能の高い'魁密'においては外果皮, 内果皮, 果芯のすべてで高かった.ACC合成酵素mRNAの発現, ACC含量およびACC合成酵素活性は'魁密'の方が'ヘイワード'より高かった.これらの結果より, キウイフルーツのエチレン生成能の品種間差に関与する要因は主にACC合成酵素遺伝子の発現とACC合成酵素の活性であることが示された.