著者
大久保 貴之 辻 純一 徳永 憲洋 古川 徹生
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NC, ニューロコンピューティング (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.480, pp.381-386, 2009-03-04
被引用文献数
1

本研究の目的は,ダイナミクスの「集合」を扱うニューラルネットワーク(Multi-Dynamics Learning Network:MDLN)を開発することである.このMDLNには次の3つの機能を求める.i)教示されるダイナミクスの可観測状態変数から,非可観測状態変数とそのダイナミクスを推定すること.ii)推定するダイナミクス間の順序づけを行うこと.iii)順序づけしたダイナミクス間の内挿補間を行うこと.本論文ではこれら3つの機能を満たすMDLNの実現において既存のアプローチでは限界があること,その理由と解決方法について議論する.そしてシミュレーションを行い,われわれの主張する論理の整合性を検証したので報告する.なお本研究では,既存のアプローチにとしてRecurrentNeural Network(RNN)を機能モジュールとするモジュラーネットワーク型SOM(mnSOM)とParametric Bias(PB)法を用いたRNNPBの2つのニューラルネットワークを用いて検証を行った.
著者
川畑 宣之 徳永 憲洋 古川 徹生
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NC, ニューロコンピューティング (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.413, pp.141-146, 2008-01-15
参考文献数
10
被引用文献数
2

本発表では自己進化型モジュラーネットワーク(SElf-Evolving Modular network: SEEM)を提案する.SEEMは進化型のモジュラーネットワークであり,入力データに対応できる能力を持ったモジュールが存在しない場合にモジュールを増加させる機能,およびモジュール間の関連性を入力データから動的に獲得する機能をもつ.さらにSEEMは外部から時々刻々と入力される情報の分節化および分節化された情報の関連づけをオンラインで行う特徴も持つ.これによりSEEMは,自律行動型ロボットが環境との相互作用により機能を進化させるような課題,大規模情報の分類問題などに応用できると期待される.本稿はSEEMのアーキテクチャ,アルゴリズム及び3次元オブジェクト画像のオンラインクラスタリングへの応用について報告する.
著者
徳永 憲洋
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 第31回ファジィシステムシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.452-457, 2015 (Released:2016-02-26)

本研究では,成長型自己組織化マップの学習の速度と安定性を向上させる学習アルゴリズムの導出を目指している.本発表では成長型自己組織化マップの成長メカニズムを混合ガウスモデルの理論を基に導出したので報告する.本手法は,これまでに提案されている多数の成長型自己組織化マップにくらべて,ノードが理論的に挿入されるため,学習結果の安定性が向上した.またネットワークの成長速度も速いため,実用的な課題への応用も期待できる.