著者
大久保 貴之 辻 純一 徳永 憲洋 古川 徹生
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NC, ニューロコンピューティング (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.480, pp.381-386, 2009-03-04
被引用文献数
1

本研究の目的は,ダイナミクスの「集合」を扱うニューラルネットワーク(Multi-Dynamics Learning Network:MDLN)を開発することである.このMDLNには次の3つの機能を求める.i)教示されるダイナミクスの可観測状態変数から,非可観測状態変数とそのダイナミクスを推定すること.ii)推定するダイナミクス間の順序づけを行うこと.iii)順序づけしたダイナミクス間の内挿補間を行うこと.本論文ではこれら3つの機能を満たすMDLNの実現において既存のアプローチでは限界があること,その理由と解決方法について議論する.そしてシミュレーションを行い,われわれの主張する論理の整合性を検証したので報告する.なお本研究では,既存のアプローチにとしてRecurrentNeural Network(RNN)を機能モジュールとするモジュラーネットワーク型SOM(mnSOM)とParametric Bias(PB)法を用いたRNNPBの2つのニューラルネットワークを用いて検証を行った.
著者
國本 佳範 西野 精二 大辻 純一 有馬 毅
出版者
日本ダニ学会
雑誌
日本ダニ学会誌 (ISSN:09181067)
巻号頁・発行日
vol.6, no.1, pp.11-16, 1997-05-25
参考文献数
9
被引用文献数
5

奈良県北葛城郡新庄町のキク圃場で, ナミハダニ黄緑型の寄主植物およびキク圃場での発生消長, キクへの寄生部位を調査した。1. キク圃場周辺の数種の雑草でナミハダニの寄生を確認した。2. 慣行の薬剤散布条件で栽培された2品種"紅葉", "リンカーン"上でのハダニの発生消長はピークの期間などに違いはあったが, おおむね一山型であった。3. 両品種とも収穫後の株や翌春伸長したシュートにもハダニが寄生しており, 挿し芽を経て, 苗に寄生したまま新しい圃場へと移動し, 繁殖した。4. キク上のナミハダニは定植後1ケ月以上経過した後の7月以降に急激に密度を増し, 9月ころにピークを迎えた。その後, 個体数は減少するものの, 2月でも寄生が認められ, 周年でキク上にハダニの寄生が認められた。5. キクへのナミハダニの寄生部位は, 植物の生育状況に左右されて変動した。