著者
浜田 雄介 石川 巧 山口 直孝 小松 史生子 谷口 基 志賀 賢子 金子 明雄
出版者
成蹊大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2019-04-01

探偵小説は〈近代〉とともに成熟してきた。政治的・社会的・性的存在として生きねばならない人間を微分し、欲望する主体としてのありようを的確に表象する方法のひとつとして、それはいまもなお拡大発展を遂げている。本研究では、「作家資料研究」「雑誌研究」「国際研究」「理論研究」の各部門から、作家の自筆原稿や雑誌を含むさまざまの資料について研究の基盤となるデータの集積を行うとともに、諸外国における研究や隣接領域の学術的成果や知見とも交流し、日本における探偵小説ジャンルの生成過程を明らかにする。
著者
飯利 忠男 荒井 晴彦 細野 辰興 志村 三代子 志賀 賢子 石坂 健治 アン ニ 土田 環 安岡 卓治
出版者
日本映画大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2015-04-01

本研究の柱ないし研究部会は以下の通りの構成となっている。①東アジア映画の基盤をなす映画フィルム等、歴史的文化資源の発掘と分析。②東アジア内外において国境を越えて活躍した映画人の人的交流、映画製作、教育、研究の軌跡の発掘と考察。③映画アーカイヴの構築と研究・教育・創作を結びつけて実践を重ねている内外の映画人からの聞き取り調査、討論。④東アジア映画学の理論構築に資する文献資料調査と分析考察。当該年度においては、①についてはポスト満映の所在地である中国の鶴崗で調査を行ったほか、福岡で開催されたフィルム・アーカイヴに関するワークショップ参加者への聞き取り調査を行った。②については昨年度に引き続き俳優の李香蘭(山口淑子)に関する資料の発掘と考察を行ったほか、俳優のブルース・リーをはじめとする東アジア映画における男性ヒーロー像についての研究を継続した。③については、東京国際映画祭や山形国際ドキュメンタリー映画祭等の場を利用して東アジア映画について専門的な知識を有する日本の映画人への聞き取り調査や、韓国・中国・台湾・日本共同のドキュメンタリー映画制作プロジェクトの一環として各研究機関の専門家への聞き取り調査を行ったほか、1950年代以降の映画作品を通じた「アジア」と「西欧」の交流に関する美学的考察という視点からシンポジウムを開催した。④については、李香蘭に関する戦中・GHQ占領期の関連資料収集や国内外における文献資料調査のほか、日米合作映画の出演者へのインタビューを行った。