著者
門脇 駿 攝待 尚子 長島 康雄
出版者
仙台市科学館
雑誌
仙台市科学館研究報告 (ISSN:13450859)
巻号頁・発行日
vol.30, pp.30-36, 2021 (Released:2021-03-30)

SARS-CoV-2ウイルス感染拡大により,免疫やウイルスへの関心が高まっている。人類の歴史を振り返ると,これまでもいくつものウイルスと共存してきた。今後,SARS-CoV-2と共存していかなければならないことも前提に考えると,義務教育段階で免疫やウイルスについて学び,知識を得ることが必要と考えた。中学校理科カリキュラムへの編入を見据え,本研究では,5つの単元でウイルス・免疫の扱いが可能であることを指摘した。さらに,1例として具体的な学習指導案を開発した。
著者
棟方 有宗 攝待 尚子
出版者
宮城教育大学
雑誌
宮城教育大学紀要 (ISSN:13461621)
巻号頁・発行日
vol.45, pp.91-97, 2010
被引用文献数
1

仙台都市圏を流れる広瀬川の自然や魚類を原資として観光や食文化を起こすとの前提に立った、都市と自然が共存する河川保全の一試案について、他都市の事例を参考に提言する。郡上八幡(岐阜県郡上市八幡町)では、河川水を用水として張り巡らせる歴史的街並みによる観光客の誘致に成功しており、また、長良川の魚類資源(アユ、アマゴ)をブランドとした地産地消の食文化、経済を構築している。知床半島(北海道斜里町、羅臼町)周辺では、世界自然遺産の河川自然や周辺の生物資源を原資とした観光・レクリエーション誘致が推進されている。仙台の広瀬川では、未だ両地域の様な自然や魚類を原資とした観光や文化的活動に乏しい。そこで上記の事例を参考に、広瀬川の河川自然や魚類資源を原資とした、仙台の立地の視点(空港、新幹線等のゲートウェイ機能、東北地方のハブ機能)に立った観光や食文化、教育、文化、ひいては仙台市の人口維持といった効果について議論するためのシンポジウムを行った。
著者
攝待 尚子 長島 康雄
出版者
仙台市科学館
雑誌
仙台市科学館研究報告 (ISSN:13450859)
巻号頁・発行日
no.22, pp.45-53, 2013-03-31

これまで開発してきたフリーウェブサービスを活用した生き物調査や調査結果を活用した教材のノウハウを生かし,身近な生き物調査と調査結果を活用した授業実践を組み合わせて行った。小学校3年生を対象とするため,調査種や調査結果の提示の仕方などを厳選した教材を作成し,身のまわりの自然環境に関心を持つことをねらいとした授業を実践した。生き物分布図を活用した授業の実践により,これまで興味のなかった児童が興味を持って身近な生き物調査をしたり,身近な環境に関心を持ったりするなどの一定の教育的効果が示された。
著者
攝待 尚子 嶋 孝弘 長島 康雄
出版者
仙台市科学館
雑誌
仙台市科学館研究報告 (ISSN:13450859)
巻号頁・発行日
no.21, pp.37-43, 2012-03-31

台原森林公園の散策路でロードサイドセンサス法により鳥類分布調査を行った。結果,仙台近郊でみられる 29科51種のべ1333個体の鳥類が出現した。森林公園内を植生景観で区分し,分布の季節動態を調べると,冬期にかけて日当たりのよい落葉広葉樹への移動がみられた。台原森林公園は渡りの中継地として,数多くの留鳥の生息地として住宅地の中に残された緑地であり,広域では生態的回廊(ビオコリドー)の一部として重要な自然環境であると考えられる。