- 著者
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日髙 杏子
- 出版者
- 一般社団法人 情報科学技術協会
- 雑誌
- 情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
- 巻号頁・発行日
- vol.71, no.3, pp.101-106, 2021-03-01 (Released:2021-03-01)
表色系とは,なんらかのルールに沿って配置された人間の色知覚,色刺激,または物体色による色彩の体系で,コミュニケーションのために編み出された。本稿では,歴史背景を踏まえた上で,表色系のしくみ,原色・純色,補色(反対色)を比較する。色相環は,虹の色を単純に丸く並べただけでなく,補色残像のような生理学的知覚現象を説明するのにも役立つ。また,マンセル表色系によって広まった3属性(色相・明度・彩度)と色立体,日本で使われる表色系も解説する。光,物体色,印刷,デザインなど,用途によって表色系は各種あり,その基準や論理はそれぞれ違っているのである。