- 著者
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野口 俊助
森 崇
星野 有希
村上 麻美
酒井 洋樹
丸尾 幸嗣
- 出版者
- 公益社団法人 日本獣医師会
- 雑誌
- 日獣会誌 (ISSN:04466454)
- 巻号頁・発行日
- vol.63, no.8, pp.634-636, 2010
12歳,雄の雑種犬と10歳,雄のグレートピレニーズが片側性の下顎部腫瘤を主訴に来院した. CT検査を行ったところ,肺および肝臓に転移を疑わせる所見が得られた. 細胞診あるいは組織診断により,上皮由来の悪性腫瘍であると診断された. 一方の症例では免疫組織化学染色においてCOX-2の発現がみられた.これらの症例を放射線治療と選択的COX-2阻害剤で治療したところ,良好な反応を認め,長期コントロールが可能であった. 今後,唾液腺癌の治療法として,放射線治療あるいは選択的COX-2阻害剤を選択肢の中に含め,検討する必要があると考える.