著者
上坂 克巳 木村 健治 大西 博文 千葉 隆 高木 興一
出版者
社団法人 日本騒音制御工学会
雑誌
騒音制御 (ISSN:03868761)
巻号頁・発行日
vol.25, no.4, pp.233-242, 2001-08-01
参考文献数
7
被引用文献数
9

平面道路に面した市街地を道路近接建物列と背後建物群に大別してモデル化し, 道路と平行な評価区間における等価騒音レベルの空間平均値 (区間平均等価騒音レベル) を簡易に計算する方法を検討した。道路近接建物列の間隙率及び背後建物群の建物密度, 奥行きをパラメータとして計算する方法と, 対象街区全体の平均的な建物密度だけをパラメータとして計算する方法を提案し, それらの計算方法の妥当性を全国33箇所におよぶ現地調査結果との比較により検証した。その結果, 前者の方法がやや計算精度が高いものの, 両方法とも沿道騒音の広域的な予測・評価には十分活用できることが明らかとなった。
著者
木村 健治
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2002

日本における西洋古典の受容の中で、ギリシア・ローマ演劇の上演を史的に辿るのが本研究の目的であった。その結果判明したことは以下の事柄である。1.上演には優れた翻訳が必要であり、翻訳には--特にギリシア・ローマの古典の翻訳には--学識が必要であるということ。2.西洋古典の受容は、16世紀のキリスト教伝来とともに始まるが、間に鎖国があり、本格的には1868年の明治時代以降であるということ。3.本格的な上演には、京大、東大に西洋古典学科が設立され、日本西洋古典学会が設立されるというような制度的な準備も必要であったということ。4.この結果、本格的な上演がなされたのは、1960年以降ということになるということ。日本における上演の特徴は、上演がバランスよくなされてきたとはとても言えない状況で、そこには日本的な受容の仕方があった。1.日本における古典学の研究がドイツのそれの影響を強く受けて発展してきているので、ドイツの学風を色濃くもっているということ2.ギリシア偏愛、ローマ軽視ということ。古典学研究のこのような傾向を反映して、日本におけるギリシア:ローマ演劇の上演は圧倒的にギリシア演劇が多いということ。3.従って、上演回数の多い順から記すと、ギリシア悲劇、ギリシア喜劇、ローマ悲劇、ローマ喜劇という順になる。ローマ喜劇は今回の調査の限りにおいて、日本では一度も上演されたことがないジャンルであると結論することができる。以上の研究の成果を報告書にまとめ、さらに、世界に発信すべく、英語版も付して、刊行した。
著者
内山田 博士 藤田 米一 木村 健治 山田 利昭
出版者
北陸作物・育種学会
雑誌
北陸作物学会報
巻号頁・発行日
vol.11, pp.22-24, 1977

暖地の早期栽培水稲では, 梅雨が長びくと低温が強くなくても品種によって障害不稔が発生し品種間差があることが知られている。日照制限による障害不稔の発生と耐冷性との関係を明らかにし, 品種の簡易検定法を確立するため検討したものである。