- 著者
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犬飼 幸男
多屋 秀人
山田 伸志
落合 博明
時田 保夫
- 出版者
- The Institutew of Noise Control Engineering of Japan
- 雑誌
- 騒音制御 (ISSN:03868761)
- 巻号頁・発行日
- vol.30, no.1, pp.61-70, 2006-02-01 (Released:2009-10-06)
- 参考文献数
- 25
- 被引用文献数
-
1
低周波音のガイドライン作成に必要な基礎資料を得るため, 一般成人21人及び苦情者10人を対象に, 低周波純音及び狭帯域ノイズの「聴覚閾値」及び「居間・寝室の主観的許容値」及び「気になるレベル」を心理物理実験で測定し, パーセンタイル値による評価法の信頼性・妥当性を検討した。同時に, 複合音の許容値を測定して結果の整合性を検討した。その結果, 一般成人における寝室の許容値は再現性が高く, その10パーセンタイル値は苦情者の実験データにも適合し, 苦情現場の1/3オクターブバンド測定値で苦情対応の有無を良く識別した。また, ヨーロッパ諸国におけるガイドラインとも良く整合した。この結果は, 環境省により公表された「低周波音問題対応の手引書 (2004)」に示されている,「低周波音による心身に係る苦情に関する参照値」として活用された。