- 著者
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渡辺 敦夫
太田 義雄
木村 尚史
梅田 圭司
木村 進
- 出版者
- Japanese Society for Food Science and Technology
- 雑誌
- 日本食品工業学会誌 (ISSN:00290394)
- 巻号頁・発行日
- vol.26, no.6, pp.260-265, 1979-06-15 (Released:2010-01-20)
- 参考文献数
- 16
- 被引用文献数
-
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11
温州ミカン果汁を逆浸透法により濃縮する間に生ずる膜面付着物について分析を行ない,付着成分は主として,ペクチンおよびセルロースようの不溶性成分であることを確認した。そこで,ペクチンおよびセルロースからなるモデル液を使用し,付着層による水透過に対する抵抗の成長速度について検討を加えた。セルロース懸濁液では水透過速度の減少はまったくなかったが,ペクチン溶液においては急速な水透過速度の低下が見られた。しかし,ペクチンを塩化カルシウムで不溶化することにより水透過速度の低下を減少させることができた。従って,ペクチンが水透過に対する抵抗形成の主要成分であることがわかった。膜面付着ペクチンの分子量分布についてゲル濾過法を用い検討を加え,逆浸透濃縮中に膜面に付着するペクチンは高分子ペクチンが主体であることを確認した。