著者
中尾 聡志 上野 将之 野村 卓生 池田 幸雄 末廣 正 公文 義雄 杉浦 哲郎
出版者
一般社団法人日本理学療法学会連合
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.37, no.2, pp.116-117, 2010-04-20 (Released:2018-08-25)

本研究の目的は,有酸素運動が実施困難な糖尿病患者に対し実施可能,かつ糖代謝改善に有効な理学療法(物理療法)を検討することであり,その基礎的研究として,健常成人の安静時・神経筋電気刺激後の血糖値およびインスリン値を比較検討することである。対象は健常成人20名とした。方法は連続した2日間にて安静時・神経筋電気刺激時の2条件において75gのブドウ糖を経口摂取し糖負荷後0分・30分・60分・90分・120分時の血糖値・インスリン値を測定した。結果より神経筋電気刺激群は糖負荷後30分時の血糖値・60分時のインスリン値が安静群と比較し有意に低下しており,神経筋電気刺激による血糖上昇抑制効果が認められた。本研究結果より健常人において神経筋電気刺激により血糖上昇抑制効果が期待できることが示された。今後,糖尿病患者において有効性を検討する必要がある。
著者
野村 卓生 池田 幸雄 末廣 正 西上 智彦 中尾 聡志 石田 健司
出版者
一般社団法人 日本糖尿病学会
雑誌
糖尿病 (ISSN:0021437X)
巻号頁・発行日
vol.49, no.3, pp.227-231, 2006 (Released:2009-01-19)
参考文献数
20
被引用文献数
10

2型糖尿病患者におけるバランス障害の成因を明らかにするために,閉眼片脚立位時間と定量的な膝伸展筋力の関連を検討した.糖尿病患者では片脚立位時間の減少と膝伸展筋力の低下が認められ,単変量および多変量解析の結果,いずれにおいても片脚立位時間と膝伸展筋力との間に有意な関連が認められた.糖尿病患者のバランス障害の原因として,多発性神経障害による感覚障害の関与が強調されるが,今回の検討より,下肢筋力低下も関与することが明らかとなった.糖尿病患者のバランス障害に適切な対応をするためには,感覚検査に加え,筋力を定量的に捉えることが必要と考えられた.
著者
有井 薫 公文 義雄 池田 幸雄 末廣 正 橋本 浩三
出版者
日本臨床免疫学会
雑誌
日本臨床免疫学会総会抄録集
巻号頁・発行日
vol.35, pp.72, 2007

【目的】関節リウマチ(RA)の病態形成に酸化ストレスの関与が示唆されているが、これまでに実際にRA治療で臨床応用されている抗酸化剤は今のところない。我々は、脳梗塞を発症した関節リウマチ患者をフリーラジカル消去剤である塩酸エダラボン(Ed)で治療した際、RA活動性が低下した1例を経験した。そこで、RAの病態形成に及ぼすEdの影響についてin vitro、in vivoの検討を行なった。【方法】RA患者より採取したヒト滑膜細胞(SC)を培養し、IL-1βで刺激したSCの増殖能や遊走能、IL-6、MMP-3産生能、caspase-3/7活性に与えるEdの影響を検討した。また、細胞内転写因子であるNF-κBに与えるEdの影響についても検討した。in vivoの検討では、雄性DBA/1J マウスにコラーゲンで関節炎を誘発させ、Edによる治療効果を関節炎スコアで評価した。【結果】IL-1β刺激により増加したSCの増殖能・遊走能、およびSCからのIL-6、MMP-3産生はEdにより有意に抑制された。IL-1β刺激により抑制されていたSC のcaspase-3/7活性はEdにより有意に回復した。また、IL-1β刺激により活性化されたNF-κB活性は、Edにより有意に抑制された。雄性DBA/1J マウスを用いたコラーゲン誘発性関節炎の肉眼的関節炎スコアはEdの静脈内投与により有意に低下した。【結論】EdはRAの病態形成に対し抑制的に作用し、新しい治療薬となりえる可能性が示唆された。