著者
杉井 信
出版者
日本文化人類学会
雑誌
民族學研究 (ISSN:00215023)
巻号頁・発行日
vol.59, no.3, pp.221-243, 1994

北部フィリピン,コディリエラ山地民社会の研究では,相互に独立し,内的統合性の強い<共同体>や<共同体>間関係を律する平和協定制度の存在が指摘されてきた。だが平和協定制度はティンギャンのように<共同体>の存在しない社会でも発達している。本稿では,ティンギャンのムラと平和協定単位という2種類の団体的な地域集団の諸性格や,両者間の関連のしかたが検討される。そしてティンギャン社会では,この2種類の集団と密接に関わるものとして,人々の交流の安全を保障する領域がゆるやかに広がっていることが明らかになる。今日のコルディリエラ諸社会の動態を理解し,また広く東南アジア諸社会との社会組織の比較研究を行うためには,<共同体>よりもむしろ,この安全領域に着目するほうが有益であろう。
著者
杉井 信之 土屋 龍太 石垣 隆士 森田 祐介 吉元 広行 鳥居 和功 木村 紳一郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SDM, シリコン材料・デバイス (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.407, pp.33-36, 2009-01-19
参考文献数
9

薄膜BOX-SOI(SOTB)は,低不純物濃度チャネルでランダム不純物統計揺らぎ(Random dopant fluctuation: RDF)が小さいために,平面型CMOSとしては最もしきい値電圧(V_<th>)ばらつきが小さい.本研究では,RDFばらつきを低下させた後でのばらつき要因について検討し,より低いばらつきを実現するために必要な点を議論する.短チャネル効果抑制とシリコン(SOI)膜厚の均一性が重要である.また,よく指摘されている,PMOSに比べてNMOSのばらつきが大きい原因がチャネル不純物による可能性が高いことを示す.