著者
鈴野 弘子 杉山 法子 三好 恵真子 澤山 茂 川戸 喜美枝 川端 晶子
出版者
特定非営利活動法人 日本栄養改善学会
雑誌
榮養學雑誌 (ISSN:00215147)
巻号頁・発行日
vol.53, no.5, pp.335-340, 1995-10-01
参考文献数
5
被引用文献数
1

全国3,420件の学校給食献立を解析し, 学校給食における野菜使用の現状について調査した。<br>緑黄色野菜の出現頻度は, にんじんが3,726回で最も多く, その他の野菜ではたまねぎ, いも類ではじゃがいも, きのこ類では生しいたけが第1位であった。1食当たりの野菜の平均使用量は, じゃがいも, にんじん, たまねぎが多かった。学校給食では限られた種類の野菜が繰り返し使用され, 量的には国民栄養調査結果の野菜摂取と比較して, にんじん, たまねぎの使用が非常に多いことが認められた。また, 1食当たりに使用される野菜数は, 全国平均で6.3種類であった。ビタミンA及びビタミンCの摂取は, 野菜が大きく寄与していた。
著者
杉山 法子 鈴野 弘子 三好 恵真子 澤山 茂 川端 晶子
出版者
一般社団法人日本調理科学会
雑誌
調理科学 (ISSN:09105360)
巻号頁・発行日
vol.26, no.4, pp.315-326, 1993-11-20
被引用文献数
5

イメージ調査と官能検査を行い野菜の官能特性の評価について検討した。1.イメージ調査の料理に関する項目では、肉類あるいは他の野菜類との組み合わせが多くイメージされたが、野菜によっては特徴を示すものがあった。健康・栄養に関するイメージは、ビタミン類、食物繊維、低エネルギーという項目が多く、調査対象の学生はより確かな知識を持っていることが認められた。生野菜の嗜好特性におけるテクスチャーのイメージでは、「サクサク」、次いで「パリパリ」、味では「苦い」、香りでは「青くさい」、色では「白」が1位にイメージされたが、加熱するとテクスチャーでは「やわらかい」、味では「甘い」、香りでは「香りがない」、色では生と同様「白」であった。また、強くイメージする野菜の嗜好特性は、生および加熱野菜ともテクスチャーであり、野菜を感覚的に評価する基準となっていることが認められた。2.官能検査の結果、野菜は加熱することによりテクスチャーの項目が著しく変化することが認められた。因子分析の因子の意味づけでは、生野菜の第1因子は味、第2因子は色、第3因子はテクスチャーで第3因子までの累積寄与率は80.6%であった。同様に加熱野菜の第1因子はテクスチャー、第2因子は香り、第3因子は色で第3因子までの累積寄与率は85.1%であった。本報告の概要は1992年9月平成4年度日本調理科学大会において発表した。