著者
北原 武嗣 杉浦 邦征 山口 隆司 田中 賢太郎
出版者
関東学院大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

海溝型巨大地震のような長周期・長継続時間地震波を受ける鋼製橋梁の耐震性能の把握が重要である。そこで,都市高速に多用されている鋼製橋脚を対象とし,ハイブリッド実験,静的繰返し載荷実験およびFE非線形解析により,最大耐力履歴後の数十回に及ぶ繰返し変位による耐力低下を検討した。その結果,最大荷重履歴後,初等はり理論で弾性範囲と考えられる数十回に及ぶ変位載荷により,耐力は10%程度低下する可能性のあることが分かった。また繰返し振幅範囲が大きいほど,繰り返し数が多いほど耐力低下の割合が大きいことがわかった。
著者
佐藤 顕彦 西崎 到 冨山 禎仁 北根 安雄 杉浦 邦征
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集 (ISSN:24366021)
巻号頁・発行日
vol.79, no.4, pp.22-00138, 2023 (Released:2023-04-20)
参考文献数
19

本研究は,強化繊維に炭素繊維とガラス繊維を用いたハイブリッドFRP引抜成形材の屋外暴露による力学性能の低下と微細構造の変化を評価することを目的とした.CF/GFハイブリッドFRP引抜成形材を,茨城県つくば市にて2年および21年間暴露し,回収した供試体の外観観察,力学物性試験,SEM観察,IR分析を実施した.試験の結果,引張強度,せん断強度,曲げ強度が屋外暴露により低下し,その中でも90°方向の引張・曲げ強度の低下が顕著であった.さらに塗膜の有無による比較を行い,90°方向の引張強度と面内せん断強度で塗膜による保護効果を確認した.SEM観察からは,塗膜による樹脂脱落抑制効果が見られたが,暴露21年目では塗膜に微小な空隙が生じ保護効果が減少している可能性があることが明らかとなった.