著者
李 樹華
出版者
公益社団法人 日本造園学会
雑誌
ランドスケープ研究 (ISSN:13408984)
巻号頁・発行日
vol.58, no.5, pp.61-64, 1994-03-31 (Released:2011-07-19)
参考文献数
15
被引用文献数
1

中国において「盆景」に関連する名称は唐時代から登場し, 清時代まで多様な呼称が用いられた。唐時代には「盆池」「盆山」「盆栽」などがあり, 宋時代には「硯山」「研山」「異石」「石供」「盆石」「盆草」「盆梅」などがある。元時代には「些子景」, 明時代には「盆島」「盆樹」「盆玩」「盆花」「盆景」などの言葉が使われている。清時代には「盆景」「山水点景」「小盆景」「天然盆玩」「梅樹盆景」などがある。本研究では中国の漢籍資料から, 「盆景」に関する名称の出現とその変遷過程及び名称間の関係について考察した。
著者
李 樹華
出版者
公益社団法人 日本造園学会
雑誌
ランドスケープ研究 (ISSN:13408984)
巻号頁・発行日
vol.65, no.5, pp.435-438, 2001-03-30 (Released:2011-07-19)
参考文献数
13
被引用文献数
1

本稿では, 数多くの古代文献資料と考古学的発掘の成果を用いて, 中国漢代以前の神格化されてきた樹木 (神樹類) の内, 建木・扶桑・桃都・桃・桑・連理木・嘉禾と朱草などの由来, 意味などに関して検討した。更に, 社壇植樹の意味, 社壇の種類, 歴史時期および所在地域などによって異なった樹木の種類, そして墓地植樹を身分性により植え分けた常用樹種および専用樹種などの内容を明らかにした。
著者
延藤 二三子 李 樹華
出版者
社団法人日本造園学会
雑誌
ランドスケープ研究 : 日本造園学会誌 : journal of the Japanese Institute of Landscape Architecture (ISSN:13408984)
巻号頁・発行日
vol.66, no.5, pp.375-380, 2003-03-31
参考文献数
31

The former EZUKADAN(SUNATORI-TEI) garden remains exist in SUIZENJI-EZUKO Park in Kumamoto City. A few books introduce this garden as a valuable site built in the late Edo-era in Kumamoto. The prefectural government that is responsible for managing the park does not treat it as a historic Japanese garden. The records on this garden are few, and some of them have fragmentary descriptions. A lot of facts of the garden are unknown and unclear. This paper is a summary of many information sources about the building period, the characteristics of the garden, and the transition of ownership. This information will aid the preservation or conservation of the garden. Through interviews, literature study and observation of the garden, the major results of this study are: 1) it is highly likely that the garden was originally owned by Higo-Hanshu, in the Edo-era, and, 2) the subsequent ownership history of the garden was identified.
著者
李 樹華
出版者
社団法人日本造園学会
雑誌
ランドスケープ研究 : 日本造園学会誌 : journal of the Japanese Institute of Landscape Architecture (ISSN:13408984)
巻号頁・発行日
vol.65, no.5, pp.435-438, 2002-03-30
参考文献数
12
被引用文献数
1 1

本稿では,数多くの古代文献資料と考古学的発掘の成果を用いて,中国漢代以前の神格化されてきた樹木(神樹類)の内,建木・扶桑・桃都・桃・桑・連理木・嘉禾と朱草などの由来,意味などに関して検討した。更に,社壇植樹の意味,社壇の種類,歴史時期および所在地域などによって異なった樹木の種類,そして墓地植樹を身分性により植え分けた常用樹種および専用樹種などの内容を明らかにした。
著者
李 樹華
出版者
公益社団法人 日本造園学会
雑誌
ランドスケープ研究 (ISSN:13408984)
巻号頁・発行日
vol.66, no.5, pp.461-464, 2003 (Released:2003-09-24)
参考文献数
44

This paper involves the planting design and using of Musa spp., an important and a special plant for Chinese gardens. Through literature studying and observation on gardens of Suzhou, the major results of the findings are: (1) It began from at least 2100 years ago to plant Musa spp. in imperial gardens in the Han Dynasty (B.C.206-A.D.220). Then, this plant was being used in imperial and private gardens from the Jin Dynasty (255-420). (2) Musa spp. not only have special tree-form, fresh and green stems and leave, but also can demonstrate the landscape in tropical subtropical land rather than Cycas revolute and Trachycarpus spp., etc. And Chinese cultured people like enjoying the sound beat by rain, the form swung by wind and the shadow by sunlight in day and by moonlight in night. (3) The typical methods of planting design were usually planting Musa spp. together with strange rocks, with Firmiana platanifolia, with bamboo, etc. (4) The places planting Musa spp. were inside the gardent’s doors, near the front of windows, under the side of roof and corridor, near the railing, near the steps and near the stream, etc.
著者
李 樹華 林 まゆみ
出版者
公益社団法人 日本造園学会
雑誌
ランドスケープ研究 (ISSN:13408984)
巻号頁・発行日
vol.64, no.5, pp.385-390, 2000-03-30 (Released:2011-07-19)
参考文献数
9

唐代は中国文化・芸術が大発展を遂げた時代であったが, 同時に庭園事業も全盛の時期でもあった。唐の時代は中国庭園史上に極めて重要な位置を占めている。本研究では,「唐詩類苑」,「古今図書集成」草木典など8文献資料を調べ, 唐代における庭園植物や植栽形式について考察を試みたものである。成果としては、当時の庭園に植えられた針葉樹類, 広葉樹類, 花木類, 竹・ヤシ類, 草花類及び果樹類, 薬草類の種類を明らかにした上で, それらの庭園植物の植栽形式と植栽場所も同時に検討し, 更に唐代における中国庭園の伝統的な植栽法の「松竹梅」,「桃紅柳緑」,「玉堂春富貴」及び「梅蘭竹菊」に関しても考察を行った。
著者
李 樹華
出版者
社団法人日本造園学会
雑誌
ランドスケープ研究 : 日本造園学会誌 : journal of the Japanese Institute of Landscape Architecture (ISSN:13408984)
巻号頁・発行日
vol.62, no.5, pp.423-428, 1999-03-30
参考文献数
14
被引用文献数
1

本論は朝鮮盆栽・盆石に関する文献資料を収集した上で, 中国盆景に関する文献史料と比較検討し, 朝鮮盆栽・盆石の確立と発展における中国からの影響を研究してみた。その結論としては, 朝鮮時代 (李朝) における盆栽・盆石の発展概況をほぼ明瞭した一方, 朝鮮の多種植物盆栽の鑑賞, 整枝技術と作り方, 日常管理方法, 更に怪石の鑑賞法, 怪石の扱い方および仮山の鑑賞と技術に中国の及ぼした影響も明らかにした。
著者
李 樹華
出版者
社団法人日本造園学会
雑誌
ランドスケープ研究 : 日本造園学会誌 : journal of the Japanese Institute of Landscape Architecture (ISSN:13408984)
巻号頁・発行日
vol.58, no.5, pp.61-64, 1995-03-31
参考文献数
39
被引用文献数
1

中国において「盆景」に関連する名称は唐時代から登場し, 清時代まで多様な呼称が用いられた。唐時代には「盆池」「盆山」「盆栽」などがあり, 宋時代には「硯山」「研山」「異石」「石供」「盆石」「盆草」「盆梅」などがある。元時代には「些子景」, 明時代には「盆島」「盆樹」「盆玩」「盆花」「盆景」などの言葉が使われている。清時代には「盆景」「山水点景」「小盆景」「天然盆玩」「梅樹盆景」などがある。本研究では中国の漢籍資料から, 「盆景」に関する名称の出現とその変遷過程及び名称間の関係について考察した。
著者
李 樹華
出版者
公益社団法人 日本造園学会
雑誌
ランドスケープ研究 (ISSN:13408984)
巻号頁・発行日
vol.62, no.5, pp.423-428, 1998-05-25 (Released:2011-07-19)
参考文献数
26

本論は朝鮮盆栽・盆石に関する文献資料を収集した上で, 中国盆景に関する文献史料と比較検討し, 朝鮮盆栽・盆石の確立と発展における中国からの影響を研究してみた。その結論としては, 朝鮮時代 (李朝) における盆栽・盆石の発展概況をほぼ明瞭した一方, 朝鮮の多種植物盆栽の鑑賞, 整枝技術と作り方, 日常管理方法, 更に怪石の鑑賞法, 怪石の扱い方および仮山の鑑賞と技術に中国の及ぼした影響も明らかにした。
著者
林 まゆみ 李 樹華
出版者
公益社団法人 日本造園学会
雑誌
ランドスケープ研究 (ISSN:13408984)
巻号頁・発行日
vol.64, no.5, pp.403-408, 2000-03-30 (Released:2011-07-19)
参考文献数
17

中世後半にかけて活躍した善阿弥とその周辺の山水河原者に関する再検討を行い造園職能を論じた。従来の論では善阿弥が優れた庭者として重用されたのは彼の卓越した才能と, 卑賎視されたことがばねとなったという精神論に重点が置かれていたが, 本論では『蔭涼軒日録』などの詳細な検討から, 善阿弥の若年期における活躍や, 盆山と枯山水などの関連性を検証しつつ, 善阿弥がこの時代に将軍から重用されたのは, 彼の非凡な才能と共にその背後に控える技能集団の形成に負うところが大であることを様々な事例から考察した。その技能集団とは, 善阿弥を中心とする血縁集団やその配下と考えられる地縁'職能を共有するものであり, 善阿弥が不在の時も, 或いは2代目善阿弥を支えて, 技術的に相応の集団が形成されていた。これらの集団は各権門に固有に従属する形をとりながら, それぞれの技能と地歩を固めていったことが考証された。
著者
李 樹華
出版者
社団法人日本造園学会
雑誌
ランドスケープ研究 : 日本造園学会誌 : journal of the Japanese Institute of Landscape Architecture (ISSN:13408984)
巻号頁・発行日
vol.66, no.5, pp.461-464, 2003-03-31
参考文献数
7
被引用文献数
1

This paper involves the planting design and using of Musa spp., an important and a special plant for Chinese gardens. Through literature studying and observation on gardens of Suzhou, the major results of the findings are: (1)It began from at least 2100 years ago to plant Musa spp. in imperial gardens in the Han Dynasty(B.C.206-A.D.220). Then, this plant was being used in imperial and private gardens from the Jin Dynasty(256-420). (2)Musa spp. not only have special tree-form, fresh and green stems and leave, but also can demonstrate the landscape in tropical subtropical land rather than Cycas revolute and Trachycarpus spp., etc. And Chinese cultured people like enjoying the sound beat by rain, the form swung by wind and the shadow by sunlight in day and by moonlight in night.(3)The typical methods of planting design were usually planting Musa spp. together with strange rocks, with Firmiana platanifolia, with bamboo, etc. (4)The places planting Musa spp. were inside the garden's doors, near the front of windows, under the side of roof and corridor, near the railing, near the steps and near the stream, etc.
著者
李 樹華
出版者
公益社団法人 日本造園学会
雑誌
ランドスケープ研究 (ISSN:13408984)
巻号頁・発行日
vol.59, no.5, pp.1-4, 1995-03-29 (Released:2011-07-19)
参考文献数
26
被引用文献数
1

歴史, 文化および地理的環境などの影響を受けて, 中国庭園と盆景の主な構成材料である石に対して, 独特な鑑賞法が形成された。本文は, 唐宋時代及び唐時代以前の庭石と盆石に関する文献を分析して, その鑑賞法の成立と定着を検討したものである。結論は次のとおりである。秦漢時代には, 庭石が応用され始めた。唐時代には, 太湖石の鑑賞法が形成された。宋時代には, 庭石と盆石は, 近山形石, 遠山形石, 形象石及び紋様石の四種類に分けられ, その鑑賞法がそれぞれ異なる。近山形石の鑑賞法は, 宋時代の米希の石の相石法と一致している。遠山形石の鑑賞法は, 遠山の姿を表現する峰尾根, 崖, 谷及び麓などを重視する。