著者
宮地 洋介 伊江 将史 村上 隆啓 砂川 一哉 上田 真 福里 吉充
出版者
日本臨床外科学会
雑誌
日本臨床外科学会雑誌 (ISSN:13452843)
巻号頁・発行日
vol.77, no.2, pp.411-417, 2016 (Released:2016-08-31)
参考文献数
12

走行中の水上オートバイから転落した場合,船体の推進力であるジェット水流により直腸・膣に特徴的な損傷(以下,本外傷)を生じる.水上オートバイ関連外傷の中で稀な外傷ではあるが,損傷が複雑で治療に難渋し,時に致命的となる.症例1:25歳の女性,走行中の水上オートバイから後方に転落し,会陰部から多量の出血を認め当院へ搬送された.肛門裂傷と腹膜翻転部上に及ぶ直腸損傷を認め,人工肛門造設術を行った.患者は術後12日目に退院したが人工肛門閉鎖には至っていない.症例2:27歳の女性,走行中の水上オートバイから後方に転落し,直腸・膣を複数箇所で損傷し活動性の出血を認めた.直腸損傷に対しては人工肛門造設術にて対応しえたが,膣損傷は円蓋部にまで及んでおり止血が困難であった.一時は重篤な出血性ショックに至ったものの,経カテーテル的動脈塞栓術により止血・救命した.患者は術後35日目に転院となった.
著者
宮地 洋介 伊江 将史 村上 隆啓 砂川 一哉 上田 真 福里 吉充
出版者
日本臨床外科学会
雑誌
日本臨床外科学会雑誌 (ISSN:13452843)
巻号頁・発行日
vol.77, no.2, pp.411-417, 2016

走行中の水上オートバイから転落した場合,船体の推進力であるジェット水流により直腸・膣に特徴的な損傷(以下,本外傷)を生じる.水上オートバイ関連外傷の中で稀な外傷ではあるが,損傷が複雑で治療に難渋し,時に致命的となる.症例1:25歳の女性,走行中の水上オートバイから後方に転落し,会陰部から多量の出血を認め当院へ搬送された.肛門裂傷と腹膜翻転部上に及ぶ直腸損傷を認め,人工肛門造設術を行った.患者は術後12日目に退院したが人工肛門閉鎖には至っていない.症例2:27歳の女性,走行中の水上オートバイから後方に転落し,直腸・膣を複数箇所で損傷し活動性の出血を認めた.直腸損傷に対しては人工肛門造設術にて対応しえたが,膣損傷は円蓋部にまで及んでおり止血が困難であった.一時は重篤な出血性ショックに至ったものの,経カテーテル的動脈塞栓術により止血・救命した.患者は術後35日目に転院となった.
著者
米口 遼一 村上 隆啓
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会論文誌C(電子・情報・システム部門誌) (ISSN:03854221)
巻号頁・発行日
vol.138, no.4, pp.352-359, 2018-04-01 (Released:2018-04-01)
参考文献数
9

In recent years, a number of algorithms for controlling parameters of an acoustic signal have been realized according as hardware technologies have been developed. A phase vocoder is one of the widely known methods for time scale modification (TSM) and pitch scale modification (PSM). The phase vocoder converts the length and the pitch of the acoustic signal by increasing or decreasing an instantaneous angular frequency. However, due to the phase unwrapping problem that occurs when the instantaneous angular frequency is estimated, the phase vocoder distorts the waveform of the modified signal. In order to alleviate this problem, we present a new algorithm for the phase vocoder. Our method does not encounter the phase unwrapping problem since we directly use the difference of phases between adjacent analysis frames to avoid estimating the instantaneous angular frequency. Moreover, our approach is effective even when the characteristics of the acoustic signal, e.g., a frequency and amplitude, change rapidly.
著者
天願 俊穂 中須 昭雄 村上 隆啓 安元 浩 八幡 浩信 本竹 秀光
出版者
Japan Surgical Association
雑誌
日本臨床外科学会雑誌 (ISSN:13452843)
巻号頁・発行日
vol.73, no.11, pp.2778-2781, 2012

症例は55歳,男性.道路横断中にはねられ受傷し当院救急センターに搬送された.受診時はショックバイタルで意識障害を伴っていた.精査にて頭蓋骨骨折,下顎骨骨折,胸椎横突起骨折,多発肋骨骨折,胸部大動脈損傷,両側肺挫傷,右気胸,肝損傷,腹腔内出血,骨盤骨折を認めた.造影CTにて恥骨後面に造影剤の漏出像認めたため経カテーテル動脈塞栓術を行った.同時に大動脈損傷に対するステントグラフト留置術も施行した.術後,脳の高次機能障害は残存したが歩行できるまで回復し,さらなるリハビリテーション行うために転院した.術後,約6カ月後の胸部造影CT検査にてステント留置部位の異常は認めておらず脳損傷や肺挫傷,骨盤骨折を合併した大動脈損傷の治療法として有用であることが示唆された.