著者
村井 保之 巽 久行 徳増 眞司
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.43, no.12, pp.4009-4022, 2002-12-15

VLSIフロアプランや板金板取などを含む一般的な板取ないし配置問題に関する研究の一環として,少なくとも1つの解が存在する特殊な配置問題である平面ポリオミノ箱詰め問題を取り上げた.本論では,この解法として,ピース配置に関わる位相的特徴量の潰し合いに着目した配置手順発見のための大域的な探索手法を開発した.この手法の中身は空間的な評価としての``盤面の評価''とそれに基づく手順の評価としての``攻めての評価''を活用して,最も有望な順序でピースを選択し配置するアルゴリズムからなっているが,本論ではさらに,原問題を拡張して2つの最適化問題を派生させ,これらについても前記アルゴリズムをベースとした解法を構成した.あわせて,これら手法の有効性を数値実験により検証した.In this paper,a planar polyomino packing problem is taken up as a specialized placement problem such that it has at least one solution of placement,but not so many in general.The authors have developed a new global search algorithm for solutions,based on the mechanism of generation and extinction of topological characteristics on placement of pieces.Then,two optimization layout problems are constructed and solved by extending the packing problem and its solution.Finally,it is proved by numerical experiments that these algorithms work well in good efficiency.
著者
宮川 正弘 巽 久行 村井 保之
出版者
筑波技術大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

視覚障がい者の机上作業を支援するために,対象物のクロックポジション位置と手の速度を音で知らせる腕の誘導システムを提案した。手および机上の物体位置の認識は光景分析を避け,手や物に貼付されたマーカーと光学的位置追跡装置を用いて実時間で認識した。視覚障がい者の手の誘導は作業空間の認知地図創生を支援するためのもので,距離場空間モデルに基づいて得られた空間状況を積極的に提示した。手の誘導速度をファジィ制御で決定すること,ニューラルネット等による混雑度を提示することは有効であった。