著者
伊東 登 岡田 洋之
出版者
社団法人日本獣医学会
雑誌
日本獣医学雑誌 (ISSN:09167250)
巻号頁・発行日
vol.55, no.3, pp.439-442, 1993-06-15

セキセイインコにおけるクロラムフェニコール(CP)の薬物動態および安全性を調べた. 100mg/kgまたは200mg/kgの筋注後15分で最高血中濃度35.3μg/mlまたは90.7μg/mlに達し, その後半減期2.5ないし2.7時間で減少した. この結果, 100mg/kgのCPを1日3回または200 mg/kgを1日2回投与することによりセキセイインコの感染症の治療に有効であると思われた. CPまたは生理食塩水を1日2回または3回, 5日間筋注後, 赤血球, PCV, ヘモグロビン, 血漿総蛋白, AST, ALT, LDHおよびCKを測定した. 実験前後の体重も測定し, さらに全身臓器を病理組織学的に検索した. 注射の影響として注射部位の筋肉障害が顕著であった. 200mg/kgのCPを1日2回5日間投与する方法は比較的安全であると思われた.
著者
東 登志夫 菅原 憲一
出版者
長崎大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

メンタルプラクティス(MP)の実践においては対象者が運動イメージ(MI)を鮮明に想起していることが前提となるが, 1人称MIを想起することは容易ではない.そのため,効果的なMPを実践するには,この1人称MIの鮮明度を十分に確保する必要がある.本研究では対象者が1人称のMIを想起する際に,想起する課題に関する感覚情報を提示することで,1人称MIの鮮明度が強化されるという仮説を立て,大脳皮質運動野興奮性の変化と主観的なMI鮮明度評価の観点から検証した.その結果,動作に関連した聴覚情報や視覚情報の負荷した条件では対象者の主観的なMIの鮮明度を高め,またMI中の大脳皮質運動野の興奮性も高値を示した.