- 著者
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平井 徹
本地 由和
池田 雅弘
清水 寧
川上 福司
東山 三樹夫
- 出版者
- 一般社団法人電子情報通信学会
- 雑誌
- 電子情報通信学会技術研究報告. EA, 応用音響 (ISSN:09135685)
- 巻号頁・発行日
- vol.100, no.161, pp.25-32, 2000-06-23
- 参考文献数
- 6
- 被引用文献数
-
11
壁面部分の音場制御により、二つの空間を音響的に結合させ、一つの空間と等価な音場を実現することを目的とした「Acoustic Virtual Wall(AVW)」を提案している。それには、結合境界面における(1)反射音の除去と、(2)音場の連続性確保が必要であり、これらを満たす「高度吸音」と「音圧一致」を条件とするモデルを構築した。本報告では、AVWモデルが建築的な結合、即ち物理的な界壁の除去と等価であることを、Kirchhof-Helmholtz積分公式による定式化と解析によって示す。また、多チャンネル双方向拡声系のループゲイン構成要素を考察し、ハウリング安定化の方法について述べる。さらに(財)ヤマハ音楽振興会(東京都目黒区)とつま恋ミュージックガーデン(静岡県掛川市)に設置されたAVWシステムを紹介する。