著者
松下 寛治 佐藤 周也 大前 学
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.48, no.3, pp.763-769, 2017 (Released:2018-05-15)
参考文献数
12

本研究では,制御判断の分かりやすい伝達やドライバの危険感覚に適合した自動運転を目的とし,90年代に提案された前方視野の危険感に基づくドライバモデルの自動運転制御への適用を試みた.従来のモデルに走行パス,曲率の危険感,速度による許容リスクの変動を加えることで,複雑な形状の構内走路の走行を可能とした.
著者
石川 徳久 坂尾 勝彦 松下 寛
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
日本化学会誌(化学と工業化学) (ISSN:03694577)
巻号頁・発行日
vol.1994, no.10, pp.888-892, 1994-10-10 (Released:2011-05-30)
参考文献数
9
被引用文献数
1

試料液のイオン強度調整を必要としないイオン選択性電極を用いた標準液添加法を提示する。体積Vの試料液を,既知濃度(CS1)の定量イオンを含む第1標準液で滴定したのち,一定体積V0の試料液を添加する。引きつづいて第1標準液と同じイオン強度をもつ既知濃度CS2の第2標準液で滴定する。この二つの滴定曲線においてυS2=υS1(V+V0)/V-υS10の条件を満たす第1および第2標準液の滴定体積υS1,υS2対応にした起電力E1,E2をそれぞれ読み取れば,分析濃度Cxはy対Xの直線プロットの勾配から決定される(VS10は第1標準液の最終添加体積である)。〓種々のイオン強度の試料液中の10-3~5×10-5mol・dm-3の範囲のフッ化物濃度を,誤差±O.4%以下,相対標準偏差0.5%以下で定量した。
著者
石川 徳久 杉谷 広元 李 明杰 松下 寛
出版者
公益社団法人 日本化学会
雑誌
日本化学会誌 (ISSN:03694577)
巻号頁・発行日
vol.2000, no.6, pp.399-404, 0001-01-01 (Released:2001-08-31)
参考文献数
18
被引用文献数
1 1

試料溶液のイオン強度調整を必要としない標準液添加法と沈殿反応を利用した陰イオン(または陽イオン)の間接電位差定量を提示する。濃度cxの測定陰イオンBを含む体積Vの試料溶液に,既知濃度crの沈殿剤陽イオンAを含む溶液(反応液)の一定量(Vr)を添加する。このとき,生成した沈殿物の組成をAmBnとすれば,cr≥mcxV/(nVr)の条件を満たす必要がある。この溶液に,Aイオン選択性電極-比較電極対を浸漬したのち,既知濃度cs1のAを含む溶液(標準液1)で滴定し,標準液1の添加体積(vs1)に対する起電力(E1)を測定する(標準液1の最終添加体積をvs10とする)。引き続いて,同一試料溶液をVおよび反応液をVr添加したのち,既知濃度cs2(>cs1)のAを含み,標準液1と同じイオン強度をもつ溶液(標準液2)で再び滴定し,標準液2の添加体積(vs2)に対する起電力(E2)を測定する。この二つの滴定曲線から,vs2=2vs1-vs10を満足するvs1, vs2に対応したE1,E2を読み取れば,Bの濃度cxに関して次式が成立する。y=(ncs1/ncrVr-mcxV)x+gここで,y=10ΔE/S,x=vs1{(cs2/cs1)-y},ΔE=E2-E1, SはAイオン選択性電極の応答勾配,gは定数である。y対xの直線プロットの勾配からcxが決定される。沈殿剤として銀イオンを,指示電極として銀イオン選択性電極を用いて,種々のイオン強度の試料溶液中の1×10-2-5×10-4mol dm-3の濃度範囲のヘキサシアノ鉄(II)酸イオンを,誤差約±1%以下,相対標準偏差1%以下で定量した。