著者
松倉 聡史 三戸 尚史
雑誌
名寄市立大学社会福祉学科研究紀要 (ISSN:21869669)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.13-29, 2018-12-28

社会福祉学を学ぶ学生にとって、しかも教職課程で高校公民の免許取得を目指す学生にとって、社会権の意義及び生存権の法的性格を学ぶことは福祉国家における人権思想の基礎を築くことになろう。憲法の生存権規定がどのような性格であるのかが真正面から争われたのが、朝日訴訟と呼ばれる事件である。朝日訴訟最高裁判決では、朝日茂の死亡によって生活保護受給権の一身専属性を理由に訴訟継承しうる余地はなしとし、その後の「なお、念のため・・・当裁判所意見を付加する」とする傍論ではプログラム規程説とされる見解が示されている。最高裁判決50周年を迎え、朝日訴訟の先例的な意義への注目度は薄くなっているかもしれない。しかしながら、朝日訴訟の「人間裁判」としての「人間に値する生存」を朝日茂の手記から考察し、防衛費予算に占める社会保障費の減少、生活保護世帯の増加等、当時と酷似する現代的意義を「朝日訴訟運動史」から考察する。
著者
黒田 佑介 堀内 一哉 笠原 慶太 酒井 翔吾 諸星 晴菜 蘒原 洋輔 藤崎 恭子 石井 源 松倉 聡 門倉 光隆
出版者
昭和大学学士会
雑誌
昭和学士会雑誌 (ISSN:2187719X)
巻号頁・発行日
vol.77, no.5, pp.508-513, 2018-10-20 (Released:2018-03-13)
参考文献数
20

われわれは細菌性肺炎を契機とした慢性閉塞性肺疾患(Chronic obstructive pulmonary disease:COPD)増悪期の患者に対するステロイド治療について後方視的に検討した.当院で入院加療を行ったCOPD増悪患者についてステロイド投与群と非投与群を比較検討した.結果は入院期間がステロイド投与群で短い結果であり,感染症の再燃や高血糖などの副作用に差を認めなかった.細菌性肺炎を契機としたCOPD増悪期に対しても全身性ステロイドの投与が有効である可能性が示唆された.