著者
山本 裕子 池田 由紀 松尾 ミヨ子 大鳥 富美代 林田 麗 土居 洋子
出版者
大阪府立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

2型糖尿病と診断された患者の特徴を明らかにし、診断後3年以内の早期患者を対象とした学習支援プログラムについて検討した。その結果、糖尿病の受けとめに特徴がみられ、積極的受けとめと消極的受けとめがあり、受けとめがその後の自己管理に影響することが示唆された。学習支援プログラムは、患者が気持ちを表出しやすいように、グループアプローチをとりいれたが、早期の患者では糖尿病による経験が浅いことや、外来受診患者を対象としたためメンバーの関係を築きにくく、グループアプローチ機能の活用は困難であった。
著者
谷村 千華 松尾 ミヨ子
出版者
日本老年看護学会
雑誌
老年看護学 : 日本老年看護学会誌 : journal of Japan Academy of Gerontological Nursing (ISSN:13469665)
巻号頁・発行日
vol.12, no.2, pp.35-43, 2008-03-15
被引用文献数
1

本研究は,農業従事高齢者の体力に影響を及ぼす関連要因を検討することを目的とした.対象は中間農業地域に在住する65歳以上の高齢者79名である.体力の実態とともに,関連要因として,基本的属性,配偶者の有無,疾患の有無,農作業状況,日常生活状況,体組成,骨密度を調査した.その結果,女性の脚筋力においては,農作業姿勢が関連要因として示唆された.生活体力における歩行動作では,男女とも,年齢が高く,昼寝・うたた寝をよくする者ほど動作が遅かった.女性において,年齢が低く,体脂肪率が低い者ほど起居動作が速く,握力が強く,体脂肪率が低い者ほど身辺作業動作が速かった.以上のことから,運動参加への動機づけとして,加齢に伴う生理的機能の変化を遅延させる運動の重要性が示唆された.また,女性では,身辺作業および起居動作能力の維持・向上には肥満予防や上肢の筋力を鍛えることの重要性が示唆された.