著者
松平 登志正
出版者
一般社団法人 日本聴覚医学会
雑誌
AUDIOLOGY JAPAN (ISSN:03038106)
巻号頁・発行日
vol.60, no.3, pp.159-167, 2017-06-30 (Released:2017-11-11)
参考文献数
33

要旨: 補聴器の日本工業規格 (JIS C 5512) のこれまでの改正の経緯と2015年に改正された現行 JIS の概要について述べた。これまでの改正では, 補聴器の技術的進歩を反映し, 対応する国際規格 (IEC 60118など) の制定・改正に準拠する形で, 用語, 性能, 構造, 性能試験, 表示にわたり内容の追加, 削除, 変更が行われてきた。2015年の改正では, 特性測定用音響カプラが 2cm³ カプラに改められ, 補聴器の性能の代表値が 1000Hz, 1600Hz, 2500Hzの「高周波数平均値」に変更され, 「利得調整の規準の設定」の定義が変更され, 自動利得調整器付き補聴器の特性の測定が追加された。また新たに, 補聴器及び補聴器システムの基礎安全及び基本性能に関する個別要求事項を定めた規格 (JIS T 0601-2-66) と信号処理機能を有する補聴器の特性を測定する方法を規定した規格 (JIS C 5516) が制定された。
著者
高田 敬子 松平 登志正 山下 公一 上地 陽子 友田 幸一
出版者
Japan Audiological Society
雑誌
AUDIOLOGY JAPAN (ISSN:03038106)
巻号頁・発行日
vol.43, no.4, pp.266-272, 2000-08-31 (Released:2010-04-30)
参考文献数
8

感音難聴350耳を対象に67-S語表を用いて語音弁別検査を行い, その結果をもとに, 聴覚域値別 (10dBステップ) に, 域値上各レベルで語音明瞭度がその耳の最高明瞭度であった割合 (最高明瞭度達成率) を求めた。 最高明瞭度達成率が最大であったレベルは, 感覚レベル (本研究では語音聴力レベルと純音検査の平均聴覚域値レベルとの差) で表すと, 平均聴覚域値レベルが10dB台では50dB, これから平均聴覚域値レベルが10dB上昇するごとにほぼ5dBずつ低下し, 70dB台では15-20dBとなった。 これらの結果は, 一般の感音難聴に語音弁別検査, 補聴器適合判定を行う場合に, 明瞭度が最大となる語音レベル (最適語音レベル) を推定する一つの目安となるものと考えられた。