著者
大市 三鈴 笠原 由紀 松尾 貴子 楳田 高士 栗林 恒一
出版者
関西鍼灸大学
雑誌
関西鍼灸大学紀要 (ISSN:13495739)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.35-40, 2004

鍼灸治療において、抜鍼後の鍼体に付着する可能性のある肝炎ウイルスが、綿花で拭うという操作によりどの程度除去されうるのか、HBVを含む血清を鍼体に塗布する実験を行いその結果について検討した。HBe抗原陽性者の血清を鍼体に塗布したものと、それを80%エタノール綿花および乾綿でそれぞれ一回ずつ拭ったものからDNAの抽出を行い、HBV遺伝子に対するprimerを用いてPCR反応を行いウイルスの検出を行って3者を比較した。同様の実験を二度行ったが、どちらの実験においてもエタノール綿花で拭ったものと乾綿で拭ったもののいずれからもHBVが検出された。今回の結果からHBVが付着した鍼体からは綿花で一回拭っただけではウイルスが除去されない可能性が明らかとなった。
著者
菅間 博 住石 歩 千葉 知宏 宍戸-原 由紀子
出版者
日本内分泌外科学会・日本甲状腺外科学会
雑誌
日本内分泌・甲状腺外科学会雑誌 (ISSN:21869545)
巻号頁・発行日
vol.31, no.2, pp.125-129, 2014 (Released:2014-08-07)
参考文献数
12

甲状腺腫瘍の乳頭癌と濾胞癌では遺伝子変異のパターンが異なる。乳頭癌ではRET/PTC再構成とBRAF(V600E)変異が,濾胞癌では多彩なRASの変異とPPARγ/PAX8再構成が高頻度に認められる。さらに低分化癌と未分化癌では,p53やβカテニン(CTNNB1)遺伝子の変異が加算される。現在,液状化検体(LBC)細胞診標本に応用が容易な遺伝子変異として,免疫染色とFISHにより検出可能なものがある。免疫染色によりBRAF(V600E)変異,p53とβカテニン(CTNNB1)の異常は検出可能である。FISHによりRET/PTCとPPARγ/PAX8の遺伝子再構成は検出可能である。BRAF(V600E)とRET/PTCで理論的には乳頭癌の大部分を診断することができる。PPARγ/PAX8で濾胞性腫瘍の半数程度に診断可能であるが,細胞診断上問題となる濾胞腺腫と濾胞癌の鑑別には有用でない。将来,分子病理診断が,細胞診の正診率向上のみでなく,分子標的治療にも利用されることが期待される。
著者
阿部 竜也 増岡 淳 中原 由紀子 伊藤 寛
出版者
佐賀大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2021-04-01

極めて予後不良な脳幹腫瘍DIPGの原因遺伝子としてH3F3A遺伝子のK27M変異が分かってきており、精力的に研究が行われ、さまざまな遺伝子異常、エピゲノム異常が報告されている。我々が樹立したK27M異常を有する幹細胞株では、既存の治療法では全く歯が立たず治療抵抗性であった。この腫瘍に対して、近年ドーパミンD2受容体(DRD2)拮抗薬であるONC201が注目を集めており我々も解析を行っている。本研究ではこのような幹細胞株に対して、その耐性のメカニズムを解析するとともに、H3K27M変異に関連する作用機序の異なるいくつかの分子標的薬を併用し、これまでにない新しい有効な治療法の開発を試みる。
著者
金原 由紀子 Yukiko KANEHARA 尚美学園大学総合政策学部
出版者
尚美学園大学総合政策学部
雑誌
尚美学園大学総合政策研究紀要 = Bulletin of policy and management, Shobi University (ISSN:13463802)
巻号頁・発行日
vol.16, pp.61-75, 2009-03-31

本研究は、中部イタリア・トスカーナ地方の共和制都市国家において、聖人の聖遺物がどのように収集され、教会側とコムーネ政府側によっていかに利用されたかを解明するものである。その一例として、5世紀頃から14世紀のピストイア大聖堂を取り上げ、聖堂の守護聖人、祭壇の捧げられた聖人、移葬された聖遺物について現存史料より再構成を試みる。そして、同聖堂の最も重要な聖遺物である使徒大ヤコブの聖遺物に注目し、この聖遺物が12世紀初頭にコンポステーラ大司教ディエゴ・ヘルミレスからピストイア司教アットに分与された経緯とその意図について論じた。当時のピストイアでは、コムーネ政府の誕生により司教の特権が脅かされ、政府高官コンソリと司教の関係が極度に悪化していた。そこで司教アットは、両者の関係改善のために聖遺物の入手を試みたと考えられる。共和制都市国家が発展した時期の聖遺物収集には、教会とコムーネ政府の複雑に絡まり合った政治的意図が反映されているのである。This paper aims to analyze how the relics of saints were obtained and used by the Church and the government in the Tuscan city-states in central Italy. I took up the case of the cathedral of Pistoia from the fifth to the fourteenth century and examined the transition of its titulus, the altars dedicated to saints and the translatio of the relics by analyzing the related documentations. In particular, I noted the relic of St. James the Great, the most important relic in the cathedral: I discussed the purpose for which St. Atto, the bishop of Pistoia, requested the archbishop of Compostela, Diego Gelmirez, to donate this relic in the early twelfth century, and the process involved therein. In Pistoia during this period, the bishop's privileges were threatened by the rise of an autonomous government and the relationship between the government officials (consoli) and the bishop deteriorated. It seems, therefore, that the Bishop Atto strived to acquire this relic to improve this strained relationship. During the development of the city-states, the intricate political relationship between the Church and the government was reflected in the collection of relics.
著者
鈴木 恵子 岡本 牧人 鈴木 牧彦 佐野 肇 原 由紀 井上 理絵 大沼 幸恵
出版者
一般社団法人 日本聴覚医学会
雑誌
AUDIOLOGY JAPAN (ISSN:03038106)
巻号頁・発行日
vol.56, no.3, pp.226-233, 2013-06-30 (Released:2013-12-05)
参考文献数
14

要旨: 『きこえについての質問紙2002』 の 「コミュニケーションストラテジー」 尺度への難聴者482例 (補聴前) の回答を分析した結果; 1. 因子分析により 「要請型ストラテジー」 と 「自助型ストラテジー」 の2因子が抽出された。2. 高齢群では重症度が軽いとストラテジーを活用しにくいが, 若年群では重症度による差がなかった。3. 年齢群間, 群内の比較ともに, 概して高齢群は 「要請型ストラテジー」 に, 若年群は 「自助型ストラテジー」 に頼る傾向が強かった。4. 主観的な 「聞こえにくさ」 が強い例 (スコア3.5以上) が, ストラテジーをより頻繁に用いていた。5. 高齢群で 「心理社会的影響」 が大きい程, 「自助型ストラテジー」 を頻繁に用いていた。これらの結果をもとにライフステージとストラテジー活用の関係を考察し, 若年者におけるより意識的なストラテジーの活用, および軽度・軽中等度高齢者における 「自助型ストラテジー」 の活用を促す介入の重要性を指摘した。
著者
岡山 直子 西岡 光昭 中原 由紀子 宮原 悠太
出版者
一般社団法人 日本臨床衛生検査技師会
雑誌
医学検査 (ISSN:09158669)
巻号頁・発行日
vol.64, no.6, pp.666-674, 2015-11-25 (Released:2016-01-10)
参考文献数
10

遺伝子検査が臨床検査へのサービスとして求められているものは,様々な種類のサンプルによる解析および限られたサンプル量での情報提供を短時間で行うことである。そこでこれまでに我々が行ってきた核酸抽出を中心に遺伝子検査の変遷についてまとめた。末梢血液検体からはフェノ・クロ法,NaI法,抽出装置によるDNA収量の比較を行った。FFPE検体からは脱パラフィン操作の影響,ホルマリン固定時間,パラフィン包埋の影響を検討した。HE染色標本を用いてマイクロダイセクションとレーザーマイクロダイセクションによる目的部位の収量を比較した。さらに今後遺伝子検査の主力になると予想される自動遺伝子解析装置についてまとめた。またこれまでに行われてきた日本臨床検査技師会研修会を振り返り,今後,我々検査技師の力がより発揮できる遺伝子検査に期待したい。
著者
堀内 かおる 花岡 美紀 小笠原 由紀 太田 ひとみ
出版者
日本家庭科教育学会
雑誌
日本家庭科教育学会大会・例会・セミナー研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.56, 2013

【目的】  中学校技術・家庭科家庭分野の「A家族・家庭と子どもの成長」は、家庭分野の導入として、ガイダンスの位置づけとすることになっている。しかしこの内容に含まれている「自分の成長と家族とのかかわり」は、中学校入学当初のみならず、家庭分野の学習を通して生徒に見つめさせていきたい内容である。中学生の時期に自立の概念をとらえ、今後の自分の人生を展望することは極めて重要であり、キャリア教育の視点も加味しつつ、家庭科学習との関わりで自らの成長を振り返る契機としたいと考えた。以上の授業観に基づき、中学生が自らの成長を家族との関わりを可視化することを通して考える授業を設定し、その効果と課題を明らかにすることを目的として、「絵本」を教材とした授業実践とその分析・考察を試みた。【方法】 2012年10月に、国立大学附属K中学校第1学年4クラスの生徒を対象として、家族と家庭生活に関する内容の絵本を教材とした授業を試みた。授業は2時間続きで行われ、1時間目には本授業のために制作されたオリジナルのデジタル絵本『「なりたい自分」になるために必要なこと』を、2時間目には、レイフ・クリスチャンソン:文(にいもんじまさあき:訳)、ディック・ステンベリ:絵の『じぶん』(岩崎書店、1997年)という絵本を使用し、他者とのかかわりの中で、相手意識をもって「自分に何ができるのか」を考えるように促した。 授業の中では、現在に至るまでの、家族とのかかわりに着目させることとし、自分の成長の背景には、家族をはじめとする身近な大人たちの存在が不可欠であり、そうした人々との関わりを通して今の「自分」を形成してきたのだということに生徒たちが気づくための手立てを考え、授業の内容が組み立てられた。本授業における生徒の気づきをワークシートや授業後の感想から読み取り、分析を行った。【結果と考察】1.生徒にとっての「自立」: 1時間目の授業の冒頭で、教師は「自立」のイメージマップを生徒たちに書かせた。その結果、「自立」という言葉から直接枝分かれして書かれている言葉は、「一人暮らし」「視野が広がる」「自分の意思をもつ」「自分の力で生活する」ということであった。自立には、生活的な自立、精神的自立、経済的自立があることをとらえていることが分かった。しかし、「自分の力で生活する」と言う言葉から派生しているのは、「自分のことは自分でやる」ということであって、「一人でできるようになる」ということが自立の根本的な考え方として捉えられていた。「誰かと共に助け合って生活する」「誰かのために役立つ自分になる」という「共生」の概念は、この「自立」のマップからは見取ることができなかった。2.「共生」というコンセプトについての生徒の理解: 1時間目の授業では、「自立」の概念に続いて、「共生」の意味についても生徒に提示している。「共生」の概念を押さえたうえで、2時間目の「いまの自分・これからの自分と家族とのかかわりについて考えてみよう」という小題材へと学習は展開した。「自分の成長と家族とのかかわり年表」は、自分の成長とともに家族それぞれも年齢を重ねていくということを可視化させる手がかりとなり、家族とのかかわりを見つめ直した様子がうかがえた。3.教材としての絵本の効果: 授業後のアンケートにより、生徒たちの絵本教材に対する意識を把握したところ、約4割の者が絵本に対する関心を持っていた。しかしほぼ同率で「あまり関心がない」と回答する者もおり、授業にあたり、絵本それ自体に対しては、自発的な興味・関心を抱いている学習者ではなかった。しかし、それにもかかわらず、今回使用したデジタル絵本に対しては肯定的な評価が得られ、約6割が「わかりやすかった」と回答し、約4割が「いまの自分のことを考える手がかりになった」「文章(言葉)がよかった」と回答している。「将来の自分のことを考える手がかりになった」という回答も約4割見られ、これからの自分の生活を考える視点を持つきっかけになったと推察された。

2 0 0 0 OA 幼児の吃音

著者
原 由紀
出版者
The Japan Society of Logopedics and Phoniatrics
雑誌
音声言語医学 (ISSN:00302813)
巻号頁・発行日
vol.46, no.3, pp.190-195, 2005-07-20 (Released:2010-06-22)
参考文献数
14
被引用文献数
5 2

吃音はその多くが幼児期に発症するといわれている.1歳9ヵ月に発吃した症例の経過を通して, 幼児期吃音の治療を検討した.幼児期の吃音治療は, (1) 子供への楽な発話モデルを中心とした流暢な発話体験を増加させる働きかけ, (2) 両親への徹底したコミュニケーション環境調整の指導, (3) 吃音や自己に対し否定的な感情をもたせない対応, が柱となる.言語聴覚士による適切な発話モデルの提示や発話の誘導により子供に流暢な発話体験を増加させることが可能である.こうした働きかけは, 両親に対してもコミュニケーションのモデルとなり, コミュニケーション環境改善に不可欠である.早期からことばの出にくさを訴える症例もあり, 慌てずに耳を傾け, 特別視せずに, 一緒に対応を考えること, 自己肯定体験を数多く行わせ自信をつけさせることが有効であった.
著者
笠原 由紀 深澤 洋滋 田原 壮平 栗林 恒一 東家 一雄
出版者
社団法人 全日本鍼灸学会
雑誌
全日本鍼灸学会雑誌 (ISSN:02859955)
巻号頁・発行日
vol.59, no.1, pp.2-12, 2009 (Released:2009-08-11)
参考文献数
27

【目的】免疫研究委員会の活動として、 臨床に携わる鍼灸師が持つ 「鍼灸と免疫」 に対する意識の現状分析を行い、 そこから示唆される今後の課題を提言することを目的とした。 【方法】東洋療法学校協会に加盟する専門学校43校、 および国内で鍼灸師の養成課程をもつ大学6校において勤務する鍼灸師を対象に無記名アンケートによる意識調査を行い、 単純集計により解析した。 【結果】調査対象校49校に総計960件のアンケートを送付し、 32校から263件の有効票を回収した。 鍼灸治療を受けている患者は一般に感染に対する抵抗力が高まっていると考える回答は56.4%、 また、 鍼灸は免疫力を高める予防医学の一つと考える回答は83.3%であり、 鍼灸は免疫に対して効果的と考える回答が多数を占めていた。 しかしながら、 実際の臨床現場において患者の免疫力を客観的に評価しているという回答は11.0%に留まり、 大多数が患者からの主観的な申告で判定しているという結果であった。 【結論】肯定的な回答が多かった鍼灸の免疫力向上作用について科学的検証を行うためにも、 鍼灸師が臨床現場で実施可能な非侵襲性かつ客観的な免疫力の評価方法を模索し導入していくことが重要と思われた。
著者
東家 一雄 深澤 洋滋 笠原 由紀 奥田 学 田原 壮平 栗林 恒一
出版者
社団法人 全日本鍼灸学会
雑誌
全日本鍼灸学会雑誌 (ISSN:02859955)
巻号頁・発行日
vol.56, no.5, pp.767-778, 2006-11-01 (Released:2011-03-18)
参考文献数
28
被引用文献数
1 1

平成16年度に発足した免疫研究委員会では、過去に国内外で発表された鍼灸と免疫に関する全ての基礎研究論文の記載内容を精査する目的でWeb上のデーターベースからキーワード検索により724論文を選び、そこから実験動物対象の原著論文52編とヒト対象の原著論文42編 (そのうち英文論文72編、邦文論文22編) を抽出した。それら94論文に記載された鍼灸刺激方法や実験対象、測定された免疫学的パラメーターなどについて詳細な検討を加えた結果、本領域の報告は極めて多様な実験条件設定の下で実施されていることが明らかとなり、今後のこの領域の基礎研究では相互に比較検討が可能な再現性の高いデータを蓄積しなければならないことが示唆された
著者
甲田 茂樹 安田 誠史 杉原 由紀 大原 啓志 宇土 博 大谷 透 久繁 哲徳 小河 孝則 青山 英康
出版者
公益社団法人 日本産業衛生学会
雑誌
産業衛生学雑誌 (ISSN:13410725)
巻号頁・発行日
vol.42, no.1, pp.6-16, 2000-01-20 (Released:2017-08-04)
参考文献数
34
被引用文献数
6 23

運輸労働者の健康問題に影響を与える職業要因を評価するために, 1997年に541名の運輸労働者を対象に労働・勤務条件, 運転労働に係わる職業性要因, 身体の自覚症状や疾病罹患の状況について質問紙法で調査を実施した.有効回答率は85.7%, 134名の集配業務に従事する運転労働者(集配群)と199名の長距離輸送に従事する運転労働者(長距離群), 71名の事務職員を分析対象とした.まず, 三つの群での職業性要因と健康問題を検討するために, 労働・勤務条件や身体の自覚症状や疾病罹患の状況を比較検討した.ついで, 集配群と長距離群における職業要因が健康問題に与える労働関連性を検討するために, ロジステック回帰分析を実施し, オッズ比と95%CIを計算した.健康問題に影響を与える職業要因, すなわち, 不規則交代制勤務, 労働環境, 作業姿勢, 重量物取り扱い, 多い仕事量や長時間労働への不満, 休憩時間の取得困難の要因で, トラック運転労働者の訴え率が事務職に比べて有意に高かった.耳鳴り, 頚の痛み, 腰痛の自覚症状と高血圧, 胃十二指腸潰瘍, 腰背部打撲, むち打ち症, 痔疾の疾患でトラック運転労働者の訴え率が事務職に比べて有意に高かった.ロジスティック回帰分析の結果では, 年齢やBMI, 喫煙習慣を以外の多くの労働関連要因で, 身体の自覚症状や疾病罹患に関する有意に高いオッズ比を認めた.集配群の循環器疾患及び関連した自覚症状に関するオッズ比は, 経験年数, 腰の捻転動作, 振動, 運転労働に伴うストレスで有意に上昇していた.消化器系疾患及び関連した自覚症状に関するオッズ比は, 狭い作業空間, 車中泊, 長い走向距離, しゃがみ姿勢, 運転労働に伴うストレスで有意に上昇していた.集配群の自覚症状の耳鳴りに関するオッズ比は, 経験年数, 長時間労働, 狭い作業空間, 車中泊, 運転労働に伴うストレスで有意に上昇していた.腰痛や頚部痛等の筋骨格系疾患及び関連したに自覚症状に関するオッズ比は, 残業, 振動, 狭い作業空間, 座り姿勢, 少ない休憩時間で有意に上昇していた.疲労症状に関するオッズ比は, 少ない休憩時間, 振動, 運転労働に伴うストレスで有意に上昇していた.運輸労働者の健康問題を解決するためには, 上記の労働・勤務条件や運転労働に関連した課題を改善する必要がある.