著者
松本 マスミ
出版者
大阪教育大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2021-04-01

本研究では植物の生物学的特徴とヒトの認識の間の「ずれ」が言語表現にも反映していることを、生物学的見地を導入しながら、英語の植物表現を用いて明らかにする。生成文法の枠組みで、植物を記述する動詞である「園芸動詞」などを含む英語表現について、統語的・意味的・形態論的に分析し、反語彙主義に立脚した三層分裂動詞句構造の精緻化と展開を行う。生物学、植物学、生物言語学の知見を取り入れることによって、言語をより広い視野により研究することができ、新しい生物言語学の分野を開拓することができる。同時に、本研究の成果により「無生物主語」の新しい説明方法が可能となり、英語教育に貢献することができる。
著者
藤田 耕司 松本 マスミ 谷口 一美 児玉 一宏
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2006

中間動詞構文は、狭義の統語論・意味論の相関のみならず事態認知の有り様を反映した言語現象でありながら、これまで理論横断的な包括的研究はあまり行われてこなかった。本研究では、現代理論言語学の二大潮流である生成文法と認知言語学の双方の利点を組み入れた統合的なアプローチを採ることによって、この多様な側面を持つ現象のより優れた分析方法を提案するとともに、生成文法、認知言語学それぞれの問題点と今後の展望を浮き彫りにした。