著者
佐藤 英明 西森 克彦 竹家 達夫 眞鍋 昇 星野 由美 佐々田 比呂志 松本 浩道
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(S)
巻号頁・発行日
2004

1個体からの受精可能卵子の大量生産を目標として卵子の細胞分化・死滅の調節系の解明を行い、新規調節因子を同定するとともに、これを踏まえ受精能・体細胞初期化能高発現卵子生産などの技術を開発した。さらに、直径70μm未満のマウス卵胞卵子由来の産子や家畜ブタ体外成熟卵子をレシピエントとする体細胞ミニブタ作出に成功した。
著者
吉澤 緑 福井 えみ子 松本 浩道 長尾 慶和
出版者
宇都宮大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

本研究は、種々の遺伝子の多型分析を行い、遺伝子組成(成長ホルモン遺伝子GH、脂肪酸不飽和化酵素遺伝子SCD、がん抑制遺伝子TP53などの遺伝子型の組み合わせ)が既知の雌牛の卵子および精子から体外受精胚を作出し、望む形質を有する子牛を効率的に生産しようと企図された。2010年10月、8個の体外作出胚を受胚雌牛1頭に各2個、4頭の雌に移植し、2頭の分娩が予定され、2011年7月21日雄1頭が無事誕生、26日の雄は死産であった。
著者
佐藤 英明 佐々田 比呂志 柏崎 直巳 梅津 元昭 星 宏良 舘 鄰 松本 浩道
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
1998

1)トランスジェニックブタ作出の基礎技術、すなわち卵成熟・体外受精・受精卵の体外発生、核移植、胚凍結、胚移植などの技術を確立した。特に体外で作出した脱出胚盤胞がフィーダー細胞に接着して増殖し、胚由来細胞のコロニーを形成することを明らかにした。作製した胚由来細胞は凍結保存している。また、ブタ体外成熟卵子から核を除く顕微操作法を確立した。2)ブタ卵母細胞において減数分裂の再開始においてmitogen-activated protein kinase(MAPK)が減数分裂再開始誘起シグナルを細胞質から核に移行させる仲介作用をもつことを明らかにした。3)ヒアルロン酸の体外生産ブタ胚の発生への影響は卵の成熟・受精における条件によりその影響が異なることを明らかにした。4)脱出胚盤胞から作成したブタ胚由来細胞は長期間体外で維持することが可能で、除核未受精卵への核移植により脱出胚盤胞期胚まで発生した。5)緑色蛍光タンパク質(GFP)をコードする遺伝子を含むベクターを作成し、報告者が開発した胚由来細胞に導入し、導入細胞を選別する方法を開発した。GFP導入細胞は現在、凍結保存している。6)GFP発現胚由来細胞を除核成熟卵子に導入し、融合させ、活性化させる条件を明らかにした。現在、脱出胚盤胞期胚まで発生させることに成功している。