著者

木内 恵子 中川 美里 香河 清和 松浪 薫 清水 智明

出版者

日本臨床麻酔学会

雑誌

日本臨床麻酔学会誌 (ISSN:02854945)

巻号頁・発行日

vol.26, no.5, pp.576-582, 2006 (Released:2006-10-25)

参考文献数

13

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著者の所属する施設では予定帝王切開術の96%を脊髄くも膜下麻酔で行っている.0.5%高比重ブピバカイン2.5mLにモルヒネ0.1mgを添加して使用している. ブピバカインはテトラカインと比較して術中鎮痛補助薬の使用が少なく優れた鎮痛効果を示す. またモルヒネを添加することにより術中術後の鎮痛作用を増強させる. 脊髄くも膜下麻酔は手技が容易かつ効果が確実で運動神経遮断効果が高く, 3種類の区域麻酔法のなかで, 効果発現が最も早い麻酔法である. 欠点としては, 低血圧の頻度が他の区域麻酔法に比べて多いことがあげられる.

著者

萬代 良一 長田 良子 松浪 薫 江口 豊 佐井 義和 野坂 修一

出版者

The Japanese Society of Intensive Care Medicine

雑誌

日本集中治療医学会雑誌 (ISSN:13407988)

巻号頁・発行日

vol.9, no.2, pp.157-158, 2002-04-01 (Released:2009-03-27)

参考文献数

3

被引用文献数

1 1

著者

小野 理恵 橘 一也 松浪 薫 木内 恵子 宮川 慈子 香河 清和 渡辺 高士 奥山 宏臣

出版者

一般社団法人 日本集中治療医学会

雑誌

日本集中治療医学会雑誌 (ISSN:13407988)

巻号頁・発行日

vol.15, no.2, pp.213-218, 2008-04-01 (Released:2008-11-01)

参考文献数

7

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気管無形成は予後不良の先天性疾患で,長期生存例の報告はほとんどない。今回,退院に至った気管無形成患児の集中治療管理について報告する。患児は出生直後よりチアノーゼを呈し,食道挿管によって換気可能となった。気管無形成と診断し,出生当日に食道皮膚瘻造設術,食道絞扼術,胃瘻造設術を行った。術後,気道として利用している食道と気管食道瘻が容易に閉塞し,換気不全を繰り返した。鎮静や高いPEEPにより気道の開存維持を図ったが著効せず,呼吸管理に難渋した。生後52日目,人工心肺下に食道気管吻合と食道外ステント術を施行し,術後呼吸状態が安定した。2回目の術後34日目に人工呼吸からの離脱が可能となり,生後10ヶ月で退院となった。気管無形成では,出生直後の適切な蘇生処置とそれに続く姑息的手術により生存可能であるが,呼吸管理が困難であり,気道の開存を維持するために更なる外科的治療を考慮する必要がある。