著者
松田 昌史 八重樫 海人 大坊 郁夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HCS, ヒューマンコミュニケーション基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.457, pp.79-84, 2010-03-01
被引用文献数
3

ビデオ会議システムは,対面状況と同等なコミュニケーション環境を遠隔地間につくり出すことを目標の一つとしている.本稿では,遠隔地と空間共有を目指すt-Roomを取り上げ,同システムがこの目標を満たしているかどうかを評価した.本稿では評価法に関するロジックと,実際に評価を行った結果について報告する.評価の結果,必ずしも対面状況と同等の結果が得られるわけではないが,t-Roomでは対面状況と同様に平等的な選択がなされやすいことがわかった.また,地点間の人数の不均衡によるバイアスは発生せず,その点においては対面状況と同等であるとみなせることがわかった.
著者
松田 昌史 八重樫 海人 大坊 郁夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HCS, ヒューマンコミュニケーション基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.383, pp.37-42, 2011-01-14
被引用文献数
1

ビデオ会議システムの究極の目標の一つは,対面状況と同等な環境を遠隔地間に作り出すことにあると言える.本研究は,遠隔地間で利用者の相対位置を共有することのできるビデオコミュニケーションシステムt-Roomを取り上げ,同システムがこの目標を満たしているか確かめることを目標とする.本稿では評価法に関するロジックと,実際の評価について説明し,先行実験の結果を確認するための追加実験のデータを報告する.追加実験の結果,先行実験の結果がおおむね再現され,t-Roomは対面状況と同様な合議結果がもたらされやすいことがわかった.
著者
松田 昌史
出版者
日本電信電話株式会社NTTコミュニケーション科学基礎研究所
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2010

ビデオ通信環境における利用者間の位置関係の共有が,対人印象形成に与える影響を調べることを目標とする.一般的なビデオチャット・システムでは,利用者間の物理的な位置関係が抽象化されるため,自然な身振りや視線といった非言語行動で会話の調整を行うことが難しい.ゆえに,非言語行動を発話による言語行動で補償する.そのような不自然な発話行動は利用者本人の印象を悪化させることになることを実験によって実証した.