著者
飯田 公司 板井 志郎 渡辺 貴文 三輪 敬之
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. HCS, ヒューマンコミュニケーション基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.552, pp.25-30, 2008-03-15

即興劇のようなドラマ的なコミュニケーションにおいて,ストーリイが持続的に創出されていくためには観客の存在とその働きが重要な役割を果たすと考えられる.そこで本研究では遠隔地間でこれを可能とするため,共感的な観客のもとで演者が舞台としての場に位置づけられる劇場型の共存在空間の設計・開発を行うことを目的とした.その方法として先に著者らが開発した,身体の影によって遠隔地にいる相手との共存在感の創出が可能な影システム(WSCS)を適用することにした.すなわち,WSCS空間を透過型スクリーンと障子スクリーンで二つに分割し,演者と観客の影を個別に投影するとともに,両者の間で空間的な位置関係が整合的になるように表現することで演者,観客,舞台から構成される劇場型コミュニケーションシステムを考案,製作した.さらに,観客が劇場に自由に出入りできるための影表現手法についても検討し,これらをシステムに組み込んだ.以上の開発したシステムの詳細について報告する.
著者
板井 志郎
出版者
[出版者不明]
巻号頁・発行日
2009-07

制度:新 ; 報告番号:甲2906号 ; 学位の種類:博士(工学) ; 授与年月日:2009/7/30 ; 早大学位記番号:新5133
著者
三輪 敬之 渡辺 貴文 板井 志郎 西 洋子
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
設計工学・システム部門講演会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2012, pp._1302-1_-_1302-4_, 2012

We have simultaneously measured both the explicit movement of palms and the implicit movement of the whole body in the hand contact improvisation. And, we also have compared and analyzed the difference of the measurements between the time when the sympathetic embodied awareness is being generated and when it is not. We have obtained the following results from the comparison and the analysis under the condition that the self-other inseparable relationship is being created through the sympathetic embodied awareness between two persons. First, the implicit movement comes before that of the explicit. Second, the time when those movements occur corresponds between the two persons. Furthermore, chaos attractor is generated within the movements of hands, and there exists a rhythm of a cycle variation for a few to ten seconds. These results suggest that the space-time structure of the inner self changes through the bodily expression. It is expected that this will be an important clue to clarify the dynamics of "Ba" in the co-creative expression.
著者
三輪 敬之 上杉 繁 大崎 章弘 板井 志郎 渡辺 貴文 石引 力
出版者
早稲田大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2006

居場所づくりの支援には, 無意識の領域にまでコミュニケーションを拡大する技術が必要になる. そこで, 身体と存在的に非分離な影が, 場の創出的メディアとして働くことを示すとともに, 影を使った二領域的通信原理を基に, 人々の間に存在的なつながりが生まれる居場所のコミュニケーション支援とそのネットワーク化に必要な基盤的技術の開発を行い, 場のコンテクストや間合いの創出に着目して, その有用性を確認した.