著者
高橋 秀子 岩根 敦子 菅原 悦子 魚住 惠 村元 美代 板垣 千尋 安部 恵
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.19, pp.150, 2007

<BR><B>【目的】</B><BR> 近年は米の消費が低迷している。また、食品加工産業が発達し食材・調理品の購入が手軽になり、外食産業の浸透により外食の頻度も高くなった。米の摂取および調理に関する意識は、食品加工と外食産業の発達を受けて変化してきていることが予想される。岩手県の米の摂取と調理の現況を把握するためアンケート調査を実施した。<BR><B>【方法】</B><BR> 平成19年1月に調査を行った。岩手県内の大学1校と短大2校の学生、卒業生および学生の家庭の調理担当者を調査対象とした。調査内容は対象者の属性、米料理の嗜好および頻度、白飯の摂取状況、おにぎり・いなり寿司・炊き込みご飯・混ぜご飯およびちらし寿司の調理法、米に対する意識等であった。質問用紙を配布し、1ヶ月後に回収した。<BR><B>【結果】</B><BR> 回答者数は133であった。内訳は女性が130(97%)、40代が50(38%)、食事調理経験21~30年が64(48%)を占めた。最も好まれた米料理は白飯で123(92%)が好きと回答した。おにぎり・炊き込みご飯・ちらし寿司等多くの米料理が好まれ、好きが最も少ない米料理はおかゆ57(43%)であった。それぞれの米料理の最も高い摂取頻度は、白飯は毎日121(91%)、おにぎりは週に1回程度、炊き込みご飯と炒飯は月に1・2回、ちらし寿司、赤飯等の米料理は年に数回であった。朝・昼・夕の食事の米料理の摂取量はいずれも茶碗1杯が最も多かった。おにぎりの具材は、多かった順に、梅干し、鮭、こんぶ、かつおぶしであった。いなり寿司は、味付けの皮を購入し俵形に作っていた。炊き込みご飯の具材は人参、油揚げ、ごぼう、鶏肉、しいたけが多く、ほたて、うに、あわび、鮭等の魚介類もあった。回答者の多くは、米は日本人の主食であり、色々な料理にも合い、毎日米を食べたいと考えていた。
著者
安部 恵 板垣 千尋 鈴木 惇 山田 正子 中澤 勇二 伊藤 晋治
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.18, pp.183, 2006

目的: ブルーチーズには、複屈折性を示す結晶状の構造が、タンパク質の基質および脂肪球に存在する。カビの増殖した部位と結晶の分布状態および結晶構造に脂肪酸が係わるかを確かめるために、この実験を行った。<BR>材料: ロックフォール、ブルーデコース、スティルトンおよびゴルゴンゾーラを用いた。組織化学的方法によりカビと脂肪酸を染色して、カビと脂肪酸の分布を調べた。結晶の分布を偏光装置を用いて調べた。<BR>結果: これらのブルーチーズでは、多くの脂肪は複屈折性を示す結晶性の構造物が脂肪内にあった。また、タンパク質の基質に複屈折性を示す結晶が存在した。基質に分布する複屈折性を示す小さい結晶は、スティルトンが最も多く、次にロックフォールで、ブルーデコース、ゴルゴンゾーラの順に少なかった。これらのブルーチーズには、大きな結晶の集積および不定形をした結晶の塊が、カビが増殖した部位およびその近くに分布していた。大きな結晶の塊は、ロックフォールで多く、ブルーデコースおよびゴルゴンゾーラで少なく、スティルトンでは非常に少なかった。基質に分布する結晶および脂肪の一部は、脂肪酸の染色に染まり、脂肪酸が存在した。脂肪酸は結晶を構成する一成分となっていた。染色された部位の大きさと染色の強さによる脂肪酸の分布は、スティルトンで最も多く、ロックフォール、ブルーデコース、ゴルゴンゾーラの順に少なかった。
著者
鈴木 惇 安部 恵 板垣 千尋 山田 正子 中澤 勇二 伊藤 晋治
出版者
修紅短期大学
雑誌
修紅短期大学紀要 (ISSN:13498002)
巻号頁・発行日
vol.28, pp.57-65, 2007

ブルーチーズ(ゴルゴンゾーラ、ブルー・デ・コース、ロックフォールおよびスティルトン)における脂肪酸の分布状態を組織化学的方法により調べた。ブルーチーズにおける結晶性の構造物、脂肪およびタンパク質の基質は、脂肪酸の染色により染また。この知見は、遊離脂肪酸が結晶性の構造物、脂肪およびタンパク質の基質に分布したことを示す。カビが増殖した部位およびその周囲のタンパク質の基質は濃く染まった。カビが増殖した部位から離れるにつれて基質は薄くなり、染色されなくなった。結晶は濃く全体に染まった。表層が染まり内部が染まらない結晶が僅かにあった。全体が染まる脂肪球、表面の一部が染まる脂肪球および染まらない脂肪球が存在した。表面の一部しか染まらない脂肪球および全体が染まらない脂肪球の内部には、偏光装置による複屈折性が観察された。スティルトンは、カビが増殖した部位から広い範囲が染色された。ロックフォールとブルー・デ・コースでは、カビが増殖した部位およびその周囲が染まった。ゴルゴンゾーラでは、カビが増殖した部位が染まったが、染色される範囲は小さかった。スティルトンは、ほかのブルーチーズよりも脂肪酸が広く分布し、ゴルゴンゾーラは、ロックフォールとブルー・デ・コースよりも脂肪酸の分布は少なかった。ロックフォールとブルー・デ・コースの脂肪酸の分布は、同じ程度であった。
著者
青山 裕二 安部 恵 板垣 千尋 冨岡(高橋) 佳奈絵 阿部 由希 礒部 明彦 松本 仁
出版者
修紅短期大学
雑誌
修紅短期大学紀要 (ISSN:13498002)
巻号頁・発行日
vol.28, pp.75-82, 2007

アルコール過剰摂取は若い人々にとって重大は健康問題の一つになっている。そこで、アルコールパッチテストとaldehyde dehydrogenae 2のE487KのSNPを検出する事によって、アルコール感受性を調べた。アルコールパッチテストの結果は本学学生17人中70.6%、本学大学祭の参加者は104人中77.8%が耐性であった。毛髪を用いたALDH2遺伝子解析は本学食物栄養学科学生につてのみ行ったが、全て野生型/野生型homogygote(ALDH2^*1/2^*1)と野生型/変異型 heterogygote(ALDH2^*1/2^*2)であった。本研究では変異型/変異型homozygote(ALDH2^*2/2^*2)の遺伝子は被験者の中には発見できなかった。この結果はアルコールパッチテストの結果と良く一致した。東北地方の住人、特に一関近辺に住む人々は旧モンゴロイド系のヒトが多いことが明らかとなった。