著者
早野 駿佑 長沼 篤 岡野 祐大 鈴木 悠平 椎名 啓介 吉田 はるか 林 絵理 上原 早苗 星野 崇 宮前 直美 工藤 智洋 石原 弘 小川 晃 佐藤 賢 柿崎 暁
出版者
一般財団法人 日本消化器病学会
雑誌
日本消化器病学会雑誌 (ISSN:04466586)
巻号頁・発行日
vol.113, no.5, pp.828-836, 2016-05-05 (Released:2016-05-05)
参考文献数
23

51歳女性.混合性結合組織病(MCTD)治療中,肝に径10~40mmの多発結節を認めた.限局性結節性過形成(FNH)が疑われたが,肝生検で結節性再生性過形成(NRH)様結節をともなう特発性門脈圧亢進症(IPH)と診断した.NRHなどの良性肝細胞性結節は,共通の原因を基礎に発生する類縁疾患で,近年門脈域形成異常症候群と呼ばれる.MCTDにNRH様結節をともなうIPHの合併はまれであり,今回報告する.