著者
一柳 正和
出版者
一般社団法人 日本物理学会
雑誌
日本物理学会誌 (ISSN:00290181)
巻号頁・発行日
vol.51, no.10, pp.734-740, 1996-10-05 (Released:2008-04-14)
参考文献数
13

局所平衡理論を越える目的で提案された拡張された熱力学の特徴について解説する. 新しい理論では散逸流束を加えた熱力学的変数の組を用いて一般化されたエントロピーを定義する. 系の力学は, 示量変数に対するバランス方程式の形式で記述される. 散逸流束に対するバランス方程式は, 熱力学第2法則と抵触しないように決定される. 一般化されたエントロピーと統計力学的エントロピーの関連性が論じられる.
著者
一柳 正和
出版者
物性研究刊行会
雑誌
物性研究 (ISSN:05272997)
巻号頁・発行日
vol.51, no.2, pp.39-49, 1988-11-20

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著者
松本 英彦 小川 洋樹 豊山 博信 柳 正和 西島 浩雄 愛甲 孝
出版者
日本肺癌学会
雑誌
肺癌 (ISSN:03869628)
巻号頁・発行日
vol.42, no.2, pp.77-84, 2002-04-20

目的・方法.術前あるいは術後に病名を告知されている肺癌術後の患者・家族それぞれ67名を対象にアンケート調査を行った.結果.患者の4割が進行度に関係なく再発が不安と回答した.さらに患者にとっては生きがい・心のよりどころ・気がかりなのも家族であった.また患者の半数は告知を受けたショックから1週間以内に立ち直っており,患者・家族の8割以上が今回の患者への告知を肯定していた.一方,一般的な質問として早期癌患者に対する告知については患者・家族の8割以上が肯定していたが,進行癌患者に対してはともに6割以上が慎重であった.さらに患者は告知を希望するが家族が患者本人への告知を希望しない場合には半数以上が,患者も家族も告知を希望しない場合は7割以上が告知に対して慎重であった.結論.今後は,我々医療従事者は患者各々の心理状態や家族関係も念頭に置いた告知の方法を身につけておく必要があると考えられた.