著者
柳 繁
出版者
日本信頼性学会
雑誌
日本信頼性学会誌 : 信頼性 (ISSN:09192697)
巻号頁・発行日
vol.25, no.5, pp.411-420, 2003-07-25
被引用文献数
2

「難しい式がたくさん出てくる」.これが信頼性理論に対する殆どの方の印象だと思います.また,一般的に用いられる用語と信頼性用語のギャップも気になります.この点に注意しつつ,本稿では信頼性評価のための数学モデルのさわりの部分を紹介し信頼性理論への橋渡しにしたいと思います.
著者
高柳 繁
出版者
日本雑草学会
雑誌
雑草研究 (ISSN:0372798X)
巻号頁・発行日
vol.36, no.4, pp.372-379, 1991-12-26
被引用文献数
2

本研究の最終目標は、雑草と作物の光競争過程を数学的にモデル化し、シミュレーション操作を通して雑草害の早期診断法を開発することにある。本報では、その第一段階としてメヒシバとダイズを対象とし、それぞれの種の単植群落の成長・発育モデルをシステムダイナミックスの手法で策定した。モデル策定のための情報は、主として圃場試験および文献から収集した。モデルの妥当性の検証に用いた実測データは、モデル作成の際に情報を収集した試験成績以外の結果を用いた。実測値とシミュレーション値とは両種とも概ね良好に一致し、改良すべき点についても明らかにされた。
著者
村岡 大樹 田村 信幸 弓削 哲史 柳 繁
出版者
日本信頼性学会
雑誌
信頼性シンポジウム発表報文集
巻号頁・発行日
vol.2007, no.20, pp.103-106, 2007-11-30
被引用文献数
1

本研究では、2段階整備方式を受けるマルチアイテムシステムの稼働率解析を行う。対象とするシステムは複数のアイテムから構成された冷待機直列システムであり、故障中のシステム内の正常アイテムは予備として利用可能な場合と不可能な場合の2通りを考える。前者については近似解析手法を提案し、シミュレーション解析の結果を用いて近似解析の近似精度を検討する。後者についてはシミュレーション解析のみを行い、前者のモデルとの比較を、数値例を用いて行う。
著者
弓削 哲史 佐々木 正文 柳 繁
出版者
日本信頼性学会
雑誌
日本信頼性学会誌 : 信頼性 (ISSN:09192697)
巻号頁・発行日
vol.17, no.3, pp.3-10, 1995-05-10
被引用文献数
2

本論文は電気回路におけるスイッチや流体システムのバルブ等のアベイラビリティ解析について述べたものである.ユニットには導通, 遮断という2種類の命令が定周期で繰り返し与えられ, 2種類以上の故障モードが存在すると仮定している.3種類の数学モデルが定義され, それぞれマルコフ過程に従うことを用いてアベイラビリティが計算される.これらのモデルと従来の2-stateモデルを比較するためにいくつかの数値例が与えられている.
著者
佐合 隆一 高橋 宏和 高柳 繁
出版者
日本雑草学会
雑誌
雑草研究 (ISSN:0372798X)
巻号頁・発行日
vol.46, no.4, pp.267-272, 2002-01-30
被引用文献数
1

雑草防除の適正化とコストの低減をはかるためには,雑草個体群の動態や埋土種子量・発生量などを把握することにより,雑草防除手段を選択するプログラムを作成することが重要となってきている。本研究は茨城県南地域で小型の一年生雑草が優占している水稲栽培水田で埋土種子数と雑草発生量を調査し,雑草の水稲に対する害が認められない埋土種子数のレベルを推定することを試みた。本調査方法では埋土種子数が深さ1.5cmあたりアゼナ類で1,500粒/m^2,カヤツリグサ類で200粒/m^2,一年生雑草全体では3,000粒/m^2を越えた場合には雑草の発生量を推定することができ,埋土種子からの本田での発生率は,アゼナ類で2.5%,カヤツリグサ類で4.9%,コナギで16.4%,一年生雑草全体では5.2%であった。また,雑草害が明確とならない雑草の発生量は埋土種子数が3,000粒/m^2以下であることを推定した。