著者
柿田 秀樹
出版者
獨協大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

本研究は、コミュニケーション学、とりわけレトリック研究の視点から、騙し絵と遠近法箱という具体的な視覚文化に焦点を絞り、そこに介在するレトリックの力を考察した。とりわけ、オランダとイギリスで17世紀に活躍したサミュエル・ファン・ホーホストラーテンを中心に、彼の絵画論とアナモルフォーズ、そしてレトリックに関する文献調査と共に騙し絵と遠近法箱の作品を分析した。西欧絵画に内在するアナモルフォーズ(と遠近法)に焦点を当て、その歴史的変遷と視覚レトリックの文化的力について批判的に考察した。