著者
栗山 正光
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.58, no.2, pp.92-99, 2015-05-01 (Released:2015-05-01)
参考文献数
32
被引用文献数
3

オープンアクセス(OA)の進展とともに,論文処理費用をだまし取るハゲタカ出版社の出現が問題となっている。本稿はハゲタカ出版社のブラックリストを作成しているジェフリー・ビールの活動を中心に,この問題をめぐる状況と議論を整理して紹介する。ビールのリストは高く評価される一方,名前をあげられた出版社から10億ドルの損害賠償を請求されたり,根拠不十分と批判されたりしている。さらに,彼のOA運動に敵対的な姿勢が明らかになり,いささか信頼を失った。一方,ジョン・ボハノンはでたらめな論文を投稿し,まともにピアレビューを行っていないOA誌が多数存在することを暴いた。また,DOAJはビールとは反対に優良OA出版社のホワイトリスト作成を目指している。
著者
スーパー ピーター ダーントン ロバート 栗山 正光 竹中 久留美
出版者
オープンアクセスリポジトリ推進協会
巻号頁・発行日
2019-06-20

原著:Knowledge unbound : selected writings on open access, 2002-2011 / Peter Suber ; foreword by Robert Darnton.Published by The MIT Press, Cambridge, Massachusetts; London, England.
著者
栗山 正光
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.60, no.12, pp.489-494, 2010
参考文献数
45
被引用文献数
1

主に図書館界における世界各国および国際レベルでのメタデータに関する取り組みについて概観する。最初に国際的な取り組みの例としてダブリン・コア,次に国レベルというより国際レベルと考えられる米国議会図書館のメタデータ標準維持管理活動について述べる。さらに,イギリス,ドイツ,フランスの各国立図書館のプロジェクトを紹介し,EUの電子図書館ユーロピアーナ,オーストラリアおよびニュージーランドの活動についても紹介する。最後に日本の国立国会図書館と国立情報学研究所の活動について述べる。
著者
栗山 正光
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.58, no.2, pp.92-99, 2015

オープンアクセス(OA)の進展とともに,論文処理費用をだまし取るハゲタカ出版社の出現が問題となっている。本稿はハゲタカ出版社のブラックリストを作成しているジェフリー・ビールの活動を中心に,この問題をめぐる状況と議論を整理して紹介する。ビールのリストは高く評価される一方,名前をあげられた出版社から10億ドルの損害賠償を請求されたり,根拠不十分と批判されたりしている。さらに,彼のOA運動に敵対的な姿勢が明らかになり,いささか信頼を失った。一方,ジョン・ボハノンはでたらめな論文を投稿し,まともにピアレビューを行っていないOA誌が多数存在することを暴いた。また,DOAJはビールとは反対に優良OA出版社のホワイトリスト作成を目指している。
著者
栗山 正光
出版者
日本図書館情報学会
雑誌
日本図書館情報学会研究大会発表論文集 (ISSN:21879990)
巻号頁・発行日
vol.64, pp.7-10, 2016

Sci-Hubという学術論文違法共有サイトが議論を呼んでいるが、その利用者は世界中に広がっており、日本からも多くのアクセスがあることが明らかになっている。本研究では公開されているSci-Hubのログ・データの中から、日本からのアクセス・データを抽出し、分析した。その結果、地理的には東京からのアクセスが6割を占め、一極集中の様相を呈していること、また、アクセスが集中する特定の日が見られること、ダウンロードが多い出版社などは世界的な傾向と一致することなどが判明した。
著者
栗山 正光
出版者
国公私立大学図書館協力委員会
雑誌
大学図書館研究 (ISSN:03860507)
巻号頁・発行日
vol.105, pp.9-19, 2017-03-15 (Released:2017-09-22)

日本の大学生の情報行動をめぐる状況について論じた。公表されている調査結果に基づき,学習時 間,読書,新聞の閲読,情報機器の利用といった面から実態をまとめ,新聞離れが鮮明であること,パソコンや携帯電話などの情報機器は大多数の学生が使用していることなどの傾向を指摘した。また問題解決のための情報探索行動に関して,首都大学東京の学習相談の事例を紹介し,インターネット上の質問応答サイトと比較しながら,問題点を考察した。さらに,情報の利活用の道具として基本的なソフトウェアやSNS が学生に浸透している状況にも触れた。
著者
栗山 正光

学術文献データベースScopusとWeb of Scienceを利用して,ハゲタカジャーナルに関し,どのような文献が,いつ,どのような学術雑誌に発表されているか調査した.文献検索の過程でpredatoryという比喩的な語が検索の精度を落とすことが確認され,両データベースの検索結果の比較によって検索漏れや未収録データが発見された.ScopusもWeb of Scienceも単独では網羅的な文献収集には不十分なことが明らかになった.
著者
栗山 正光
出版者
社団法人情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.54, no.9, pp.461-466, 2004-09-01
被引用文献数
2

OAIS参照モデルは,デジタル情報の長期保存システム構築に関する有力な指針であり,国際標準規格ともなっている。本稿では,保存のためのメタデータに焦点を絞り,0AIS参照モデルに示された情報パッケージの概念と,それに基づいて行われているメタデータの枠組み規定の実際について論じる。OAIS参照モデルは,デジタル情報の保存活動を行っている諸機関で広く認知されているものの,それぞれが規定する実際の保存メタデータの枠組みは,0AISの情報パッケージの構成とはかなり異なった形でなされているのが実状である。個々のニーズと相互運用性・再利用性とのバランスが今後の課題となる。
著者
栗山 正光
出版者
社団法人情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.60, no.4, pp.138-143, 2010-04-01

オープンアクセス(OA)の起源,定義,リポジトリ,OA方針/義務化という四つのトピックに焦点を当てて関連文献をレビューした。ハーナッドの破壊的提案,PLoSの公開状,BBB定義,機関リポジトリと主題リポジトリをめぐる議論,大学や研究助成機関のOA方針および義務化の事例などに関する海外文献を取り上げて論じた。
著者
栗山 正光
出版者
日本図書館情報学会
雑誌
日本図書館情報学会研究大会発表論文集 (ISSN:21879990)
巻号頁・発行日
vol.64, pp.7-10, 2016

Sci-Hubという学術論文違法共有サイトが議論を呼んでいるが、その利用者は世界中に広がっており、日本からも多くのアクセスがあることが明らかになっている。本研究では公開されているSci-Hubのログ・データの中から、日本からのアクセス・データを抽出し、分析した。その結果、地理的には東京からのアクセスが6割を占め、一極集中の様相を呈していること、また、アクセスが集中する特定の日が見られること、ダウンロードが多い出版社などは世界的な傾向と一致することなどが判明した。日本図書館情報学会第64回研究大会@天理大学
著者
栗山 正光
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.54, no.9, pp.461-466, 2004-09-01 (Released:2017-05-25)
被引用文献数
1

OAIS参照モデルは,デジタル情報の長期保存システム構築に関する有力な指針であり,国際標準規格ともなっている。本稿では,保存のためのメタデータに焦点を絞り,0AIS参照モデルに示された情報パッケージの概念と,それに基づいて行われているメタデータの枠組み規定の実際について論じる。OAIS参照モデルは,デジタル情報の保存活動を行っている諸機関で広く認知されているものの,それぞれが規定する実際の保存メタデータの枠組みは,0AISの情報パッケージの構成とはかなり異なった形でなされているのが実状である。個々のニーズと相互運用性・再利用性とのバランスが今後の課題となる。
著者
栗山 正光
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.60, no.12, pp.489-494, 2010-12-01 (Released:2017-04-25)
参考文献数
45

主に図書館界における世界各国および国際レベルでのメタデータに関する取り組みについて概観する。最初に国際的な取り組みの例としてダブリン・コア,次に国レベルというより国際レベルと考えられる米国議会図書館のメタデータ標準維持管理活動について述べる。さらに,イギリス,ドイツ,フランスの各国立図書館のプロジェクトを紹介し,EUの電子図書館ユーロピアーナ,オーストラリアおよびニュージーランドの活動についても紹介する。最後に日本の国立国会図書館と国立情報学研究所の活動について述べる。
著者
栗山 正光
巻号頁・発行日
pp.1-4, 2015-10-30

日本の大学図書館における修士論文収集の現状および課題を明らかにするため、首都大学東京の事例をもとに問題点を整理した。さらに、全国の大学図書館のウェブサイトで修士論文収集状況を調査した。その結果、修士論文を収集している図書館も多く、明快な著作権処理の事例も見つかったものの、情報が得られない図書館が3分の2以上あることが判明した。各大学で修士論文の収集に関する明確な方針と著作権処理の手続きを策定すること、またその情報をわかりやすく発信することが求められる。
著者
栗山 正光
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.54, no.9, pp.461-466, 2004
参考文献数
21
被引用文献数
2

OAIS参照モデルは,デジタル情報の長期保存システム構築に関する有力な指針であり,国際標準規格ともなっている。本稿では,保存のためのメタデータに焦点を絞り,0AIS参照モデルに示された情報パッケージの概念と,それに基づいて行われているメタデータの枠組み規定の実際について論じる。OAIS参照モデルは,デジタル情報の保存活動を行っている諸機関で広く認知されているものの,それぞれが規定する実際の保存メタデータの枠組みは,0AISの情報パッケージの構成とはかなり異なった形でなされているのが実状である。個々のニーズと相互運用性・再利用性とのバランスが今後の課題となる。